...いいなと思ったものはどしどし貪欲なまでにことごとく写しとったものである...
上村松園 「縮図帖」
...これらの不幸な子どもたちが寒さや飢えで死んだり貪欲な野獣によって裂かれるよりは奴隷になるより仕方が無かったからであった...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...ただ彼等の天性貪欲なるがためとのみ言わぬ...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...貪欲な我利々々爺であった! どんな鋼でもそれからしてとんと豊富な火を打ち出したことのない火燧石のように硬く...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...ごく貪欲な痛烈な注意深い好奇心で見守っていたので...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...すべてそれらの貪欲な独善的なものが...
豊島与志雄 「文学精神は言う」
...――反文化的な貪欲な独善的なものが...
豊島与志雄 「文学精神は言う」
...己(おのれ)の當然嗣ぐべき位を奪つた・そして執拗に己の入國を拒否する・貪欲な憎むべき・若い衞侯が在るだけである...
中島敦 「盈虚」
...色褪せた口は貪欲な歯によって武装されていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...吝嗇というやつは狼のように貪欲なもので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...貪欲な廉価新聞に書かれる恐れもない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...(b)もし彼が貪欲ならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...少年たちに狡猾と貪欲な気持を起こさせたのは私の責任である...
山本周五郎 「青べか物語」
...かの貪欲なヒステリイ女は社長の奉仕を専有することには少しも躊躇(ちゅうちょ)しなかったが...
山本周五郎 「陽気な客」
...耳もとには貪欲な蚊が一つ二つ唸つてゐる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...いかに作家自体が貪欲な構成の完結を夢みていても...
吉川英治 「随筆 新平家」
...しかし成長期の児童という貪欲な肉塊のなかには...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...あの貪欲な摂取欲をもつ蠅取草のような生態のものであったことを...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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