...その選手は貧相なプレーを繰り返した...
...彼は貧相な外見だが、とても優しい人だ...
...このお店のラーメンは具が貧相で、物足りない...
...彼女は貧相な家庭環境から這い上がって成功した...
...あの建物は貧相な材料で作られているので、耐久性に限界がある...
...丁度其の時廊下を通りかゝつた貧相な看守が一寸立ち止まつて『何事だ?』と云ふやうにギロリと白い眼を光らせて通りすぎた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...そして僕はあの貧相な兄弟のことをやはりあれこれと考えていた...
梅崎春生 「魚の餌」
...もっとも商品の種類によって宝玉の如く嵩(かさ)すくなくして価値のあるもの、あるいは嵩ばりて金目の少なきものもあるが、間口の広い割に資本をかけなければ商品がまばらで、ただ一通りバラリと配列されるのみでは店が薄っぺらで、貧相で、品物も古くさく思われ、せっかく店に立寄っても品物を買う気になれぬものである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...秋の日にかんかん照り附けられて乾涸(ひから)びて居る貧相な家並を見ると...
谷崎潤一郎 「秘密」
...彼の顔が無下(むげ)に卑しく貧相に見えだして来た...
徳田秋声 「あらくれ」
...貧相な鉢植えの梅の花弁(はなびら)が干からびて...
徳田秋声 「黴」
...それでも不見目(みじめ)な貧相(ひんさう)な勘次(かんじ)は依然(いぜん)として彼(かれ)には蟲(むし)が好(す)かなかつた...
長塚節 「土」
...片方の青年は、ちんちくりんで、色が黒く、貧相たらしい...
火野葦平 「花と龍」
...白髪の目立つ五十がらみの貧相な老人が...
正岡容 「寄席」
...桃輔」貧相な小男が...
正岡容 「寄席」
...その本を一人の貧相な人間が見張っているが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...寡黙な蒼白い貧相な憂鬱な男で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...こんな貧相な雪って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...貧相なしなびたようなとしよりで...
山本周五郎 「似而非物語」
...まだ若い貧相な男で...
山本周五郎 「思い違い物語」
...貧相な姿はまる見えだった...
山本周五郎 「へちまの木」
...後ろ姿にも、顏にも、貧相な、苦勞負けみたいなものを、若いくせに、ぶら下げてゐて、たれが、おまへの履歴書などをとりあげるもんですか――と...
吉川英治 「折々の記」
...戦(いくさ)があっても貧相でなく...
吉川英治 「神州天馬侠」
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