...殊に貧しげな彼の身なりはこの世俗的な問題に一層の重みを加えていた...
芥川龍之介 「春」
...すなわち冬木立の中に貧しげな寺がある...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...冬木立の中に貧しげな寺があるというだけですと元禄時代の句にみるような枯淡な景色でありますが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...ひとり目立って貧しげな女の子に...
太宰治 「狂言の神」
...この貧しげな在所から入って来ると...
徳田秋声 「あらくれ」
...眼に見えて貧しげなこと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...地面に設けられた輪投遊びを貧しげな人々が楽しんでいる...
豊島与志雄 「北支点描」
...それは軒低い貧しげなこぢんまりした茅屋(ぼうおく)であって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...貧しげな荒涼たる輪郭の丘は暗い地平の上に青白くぼんやりと浮き出していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...貧しげな人家が立ちならび...
永井荷風 「深川の散歩」
...貧しげな家並の浅黄のれんの蔭から...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...板の打ちつけてある貧しげな家へ声をかけた...
林芙美子 「下町」
...黒目鏡をかけた貧しげな父親の前に...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...貧しげなる夫婦のものに...
森鴎外 「うたかたの記」
...誰からも一度は軽蔑を買いそうなその貧しげな姿ながらも...
横光利一 「旅愁」
...一同は貧しげな山村にたどりついていた...
吉川英治 「三国志」
...その側にある貧しげな後家風(ごけふう)の女に気がついて...
吉川英治 「新書太閤記」
...もちろん夜の町でよく見る貧しげな流シの芸人...
吉川英治 「新・水滸伝」
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