...顏貌(かほかたち)ははつきりと分りません...
芥川龍之介 「地獄變」
...葉子は自分の容貌(ようぼう)なり服装なりが...
有島武郎 「或る女」
...一種異様の凄味を帯びた美貌...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...稀れにみる美貌の孤児の背景はあたかも血をもって描かれたものであった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「深夜の客」
...比来観二君之貌一...
高木敏雄 「比較神話学」
...尨大な資産と、強壮な肉体と、優美な容貌と、若い年齢との完全な所有者だ...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...黄色い生地(きじ)の鼻柱へ先(ま)ずベットリと練りお白粉(しろい)をなすり着けた瞬間の容貌(ようぼう)は...
谷崎潤一郎 「秘密」
...此辺一帯の帝王貌(がお)して見下ろして居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それは美貌のために必然的な要素でなければならない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...クアジモドまがいの醜怪な容貌へもってきて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...曰く道理に拘泥せずして盲進する獣力是れなり彼れの衣貌は寧ろワザとらしき躰裁を示すに非ずや彼れは一髪を櫛るにも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...この通り天の成せる艶麗なる美貌――テナわけでがあしてな...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼女はかすかに混乱しているような貌(かお)で...
原民喜 「廃墟から」
...容貌(きりよう)のわるい妻を持つぐらゐ我慢もなる筈...
樋口一葉 「ゆく雲」
...」裁判長はこの白癡(ばか)らしい顔貌の持主に重ねて問うた...
平出修 「公判」
...即ち六根!」今迄温顔をたゝへてゐた先生の容貌は...
牧野信一 「貧しき日録」
...こんな尊貴な女御から同じ美貌の皇子が新しくお生まれになったのであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その兄玄亭が相貌(そうぼう)も才学も人に優れているのを見て...
森鴎外 「渋江抽斎」
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