...――少くとも僕の命を托した同時代の日本の文芸に対する象徴的な地位に立つた歌人の一人もゐないことは確かである...
芥川龍之介 「僻見」
...象徴的な形に切った白い紙を...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...象徴的な複雑さを含んだ緊張しきった動作(どうさ)のあるのに...
石原純 「アインシュタイン教授をわが国に迎えて」
...日本の能の道具のような象徴的なものであった...
上村松園 「余齢初旅」
...さすらい――郷土的なものと象徴的なものとを...
谷譲次 「踊る地平線」
...こわれたレコードのガーガーと鳴り出すその非音楽的な不快な騒音が異常に象徴的な効果をもって場面のやまを頂上へと押し上げる...
寺田寅彦 「映画芸術」
...そうしてしかも現在の大衆にはわかりにくい象徴的な前衛映画である...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...短歌もやはり日本人の短詩である以上その中には俳句におけるごとき自然と人間の有機的結合から生じた象徴的な諷詠の要素を多分に含んだものもはなはだ多いのであるが...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...因果的説明を抜きにしているという意味では象徴的なものである...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...現実的な描写法と共に象徴的な表現法を併用しなければならなかった...
豊島与志雄 「小説集「白蛾」後記」
...この句には或る象徴的な...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...この本の題名に使はれてゐる何か象徴的な感じの黒鳥といふのは...
堀辰雄 「クロオデルの「能」」
...何が何だか分らない総括的なつまり象徴的な悲痛であたりが真っ暗になって了うのだ...
松永延造 「職工と微笑」
...知識を象徴的なものと見ることは...
三木清 「哲学入門」
...更に哲学に至るに従って一層象徴的なものになるといい得ると共に...
三木清 「哲学入門」
...象徴的なものは表現的なものである...
三木清 「哲学入門」
...心霊界の象徴的な思想があったのです...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...この人物の担っている象徴的な意義に非常に引かれたのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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