...――少くとも僕の命を托した同時代の日本の文芸に対する象徴的な地位に立つた歌人の一人もゐないことは確かである...
芥川龍之介 「僻見」
...私の持つているこの象徴的なファンは手紙などはくれないが...
伊丹万作 「「ファン」について」
...日本の能の道具のような象徴的なものであった...
上村松園 「余齢初旅」
...長い間かかつて磨かれた簡素な象徴的なもので...
薄田泣菫 「侘助椿」
...こわれたレコードのガーガーと鳴り出すその非音楽的な不快な騒音が異常に象徴的な効果をもって場面のやまを頂上へと押し上げる...
寺田寅彦 「映画芸術」
...そのほうを割愛して象徴的なものに席を譲るようになり...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...なにか象徴的なものとして感ぜられる...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...それはこの事件の象徴的な問題として考えられるのだ...
豊島与志雄 「紫の壜」
...何れも象徴的なる実在主義者で...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...何か象徴的な意味やあるいはレッドヘリングとしての意義を持っているようにも思えます...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...何等か記号的な或いは象徴的な意味をもっている...
三木清 「哲学入門」
...先生の小説は極めて象徴的なものになつて來る...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...私は一種象徴的な気持でもつて眺めてゐた...
三好達治 「オルゴール」
...心霊界の象徴的な思想があったのです...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...彼らの内に現われた時にすでに象徴的な形を取っているのである...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
...きわめて象徴的な...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...この人物の担っている象徴的な意義に非常に引かれたのである...
和辻哲郎 「鎖国」
...芸術の象徴的な機能を解せずしてすべてを語ろうとしいたずらに面を塗りつぶすのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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