...見るからに豊満な全身に亘(わた)って...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...そればかりか僕は更に若くして豊満なる肉体の所有者から愛せられている...
辻潤 「ふもれすく」
...一個だけの豊満な隆起は奇怪ではないか...
外村繁 「日を愛しむ」
...クリストフは豊満な意識と自己統御とのほうへ進みつつあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...薄穢い豊満な肉体をしている女中が...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...西洋婦人の豊満な肉体美をながめているうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...女盛りの豊満な美しさに溢るる石井夫人は...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...存分に豊満な肉付きで...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...漸(ようや)く脂の乗って来た豊満な大年増の顔は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その妹のお芳は十八の恐ろしく色っぽい豊満な娘...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...春信(はるのぶ)、春章(しゅんしょう)、歌麿(うたまろ)、国貞(くにさだ)と、豊満な肉体、丸顔から、すらりとした姿、脚と腕の肉附きから腰の丸味――富士額(ふじびたい)――触覚からいえば柔らかい慈味(じみ)のしたたる味から、幕末へ来ては歯あたりのある苦みを含んだものになっている...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...肥(ふと)り肉(じし)の豊満な肉体で...
久生十蘭 「無月物語」
...そして「夕映えを染めた如き」などゝ得意になつてお世辞を云つた飴色の豊満な巻髪をたくわへた十八の娘が...
牧野信一 「熱海線私語」
...豊満な二重頤に一見悠々たる微笑を湛へながらシガアの煙りをくゆらしてゐた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...白い豊満な肉体を深々と埋めている...
夢野久作 「女坑主」
...モウ四十に近い姥桜(うばざくら)とは夢にも思えない豊満な...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...京子の豊満な四肢が...
蘭郁二郎 「鉄路」
...緊張した力強さは豊満な調和に変わる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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