...谿川(たにがわ)の音は物凄(ものすご)いように樹立(こだち)の間に唱(うた)っている...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...山間の谿谷の最も景色のよい所を登って...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...此二里の谿間の死んだ樹の下をくぐつて一番奧まで來たことがある...
江南文三 「佐渡が島から」
...谿あひのささら水なみ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...谿谷(けいこく)に臨んだ温泉を過ぎて...
高浜虚子 「別府温泉」
...コーカサスというところは禿山と森林と巨きな谿谷ばかりで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...谿谷(けいこく)は赤くいろどられ樹木は震え...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そして十分後には私はその谿(たに)の道を彼と並んで踏んでゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...なぜならこの擂鉢を乗り超えて次の谿谷に差しかかるとそこは正(まさ)しく昼なお暗い森林地帯で...
牧野信一 「ゼーロン」
...谿谷の土地の改良は主として家畜から生ずる肥料に依存しなければならぬから...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...橘南谿の如きも、名立崩れの前に現れた光象について長々と記述しながら、地震との関係については一言半句も費やしていないのである...
武者金吉 「地震なまず」
...日本(にほん)倶楽部で午餐を喫してから車に乗つて東区(イースト・ポイント)の福谿(ハツピー・バレイ)の方を観て廻つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...下は深い谿(たに)だ...
吉江孤雁 「夢」
...径を埋めて谿へ落ちて行くのである...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...下の方の谿谷の村々では...
吉江喬松 「山岳美觀」
...高瀬の谿谷と神河内と常念山脈と...
吉江喬松 「山岳美觀」
...山谿を彫み、峻峰を削り、きはめて徐々に、全くの沈默と思はるゝこれ等の氷雪が、不斷の動きを、目に見えぬ下降をつゞけてゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...国分から加治木あたりの谿はすつかり白い霧の底にかくれてしまつた...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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