...暮(く)れせまる谿河(たにがは)に...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...河の流れをたどって行く鉛筆の尖端が平野から次第に谿谷(けいこく)を遡上(さかのぼ)って行くに随って温泉にぶつかり滝に行当りしているうちに幽邃(ゆうすい)な自然の幻影がおのずから眼前に展開されて行く...
寺田寅彦 「夏」
...しぐれも雲も時めきて秋の夕の色よはた谿は紅葉のあやにしき嶺は妻戀ふ牡鹿の音(ね)...
土井晩翠 「天地有情」
...稍伏見に見渡す山々は此の谿の底まで一帶に密樹の梢を以て掩はれてある...
長塚節 「旅の日記」
...さうして谿は藥研の底のやうな形をして或度の傾斜を保ちながら遙かに向へ走つて居る...
長塚節 「旅の日記」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...谿流を選んで溯上する...
葉山嘉樹 「信濃の山女魚の魅力」
...心懐の蕭条たる胸にうつる見渡す限りの晩秋の谿間から私は...
牧野信一 「風流旅行」
...ネイルの峯の向うにかくれている谿には人のすむ村があって五六十人の人たちが住んでいた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「漁師」
...絶間なく響く谿流の中に際立つてほがらかに聞えるのも...
水野仙子 「道」
...橘南谿(たちばななんけい)の『西遊記(さいゆうき)』五に広島の町に家猪多し...
南方熊楠 「十二支考」
...次の朝、太陽はいつものとおり東からのぼり次第に金色をました光の漣にのって、谿谷をすべり、山の頂をてらしつつ白い城の窓々を訪れました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...平野革谿(ひらのかくけい)の『一夕医話』等と趣を殊(こと)にした...
森鴎外 「渋江抽斎」
...低き谿(たに)なくば高き峯も失せるであろう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...谿底はもう薄暗い...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...谿の中には一木も一草も無い...
吉江喬松 「山岳美觀」
...牧谿(もっけい)などの画品を携え帰って...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...梁楷を学んだといっても、北宋の玉澗(ぎょっかん)、馬遠、夏珪(かけい)、牧谿...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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