...人煙を絶つた谿谷であつた...
芥川龍之介 「槍ヶ嶽紀行」
...暮(く)れせまる谿河(たにがは)に...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...このいい景色の大谿谷を義雄等の汽車は...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...つめたい山風が谿合からさつと吹き上げて来た...
薄田泣菫 「独楽園」
...しぐれも雲も時めきて秋の夕の色よはた谿は紅葉のあやにしき嶺は妻戀ふ牡鹿の音(ね)...
土井晩翠 「天地有情」
...『極楽荘』が所在するタラノの谿谷は...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...そして十分後には私はその谿(たに)の道を彼と並んで踏んでゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...谿間に蔭を落すどころか...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...この谿から上って...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...この谿(たに)を下りておいでなさるんですか? あすこの家へ寄っておいでなさいませんか...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「漁師」
...手入れがゆきとどいているような艷が谿谷を見おろすテラスにも...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...谿谷(たに)の崖の上などへ出たりするので...
柳川春葉 「怪物屋敷」
...その麓(ふもと)の谿間にこの巨刹(きょさつ)が休んでいる...
柳宗悦 「全羅紀行」
...一歩踏みはづせば其まゝ深谿へ落ちて了ふ...
吉江孤雁 「夢」
...山谿を彫み、峻峰を削り、きはめて徐々に、全くの沈默と思はるゝこれ等の氷雪が、不斷の動きを、目に見えぬ下降をつゞけてゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...大雪谿の目を射る光を防ぐために黒く染めた眼鏡を買つて...
吉江喬松 「山岳美觀」
...牧谿猿のあのかつかうを...
吉川英治 「折々の記」
...谿といふ谿には美しい竹の林があつた...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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