...私たちは谷地の中を散歩した...
...谷地のそば屋さんで、おいしい「谷蕎麦」を食べました...
...実に函館全市を焼き払うためにおよそ考え得らるべき最適当の地点と思われる最風上の谷地頭町(やちがしらまち)から最初の火の手が上がったのである...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...道は柏の木の多い谷地へ這入って行った...
林芙美子 「帯広まで」
...西蔵本部(南部の渓谷地方)への潜入に成功したものは一人もない...
久生十蘭 「新西遊記」
...低いといっても渓谷地方で海抜九千尺...
久生十蘭 「新西遊記」
...谷地(やち)で(湿地で葦のような草の根のかたまりだけがとびとびにかたまって谷地坊主と云われて居...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...他の国にも色々の石があるが、大谷地方だけに、この様式の石瓦が発達しまたその地方だけに止(とどま)ったことを注意したい...
柳宗悦 「野州の石屋根」
...果してそうならば東北・北海道で谷地と書きもしくは萢などの新字を宛てているところのヤチという語と元一つであって...
柳田國男 「地名の研究」
...関東で谷地(やち)という多くの村里は多分阿原と同類の地名である...
柳田國男 「地名の研究」
...武蔵南葛飾(みなみかつしか)郡綾瀬(あやせ)村大字小谷野字土富(どぶ)耕地同橘樹(たちばな)郡城郷村大字岸根字島ドブ常陸(ひたち)真壁(まかべ)郡中村大字林字土深(どぶ)同 同騰波(とば)ノ江(え)村大字筑波島(つくはしま)字土腐(どぶ)磐城(いわき)双葉(ふたば)郡幾世橋(きよはし)村大字棚塩(たなしお)字ドブ谷地伊勢三重郡朝上村大字田口字ドブ相模にも無数のドブという地名があるのみならず...
柳田國男 「地名の研究」
...遠江周智(しゅうち)郡犬居(いぬい)村大字堀ノ内字谷地がある...
柳田國男 「地名の研究」
...佐渡でも低地水多き所をヤチ(谷地)またはフケと呼び(佐渡方言集)...
柳田國男 「地名の研究」
...同県熊谷地方ではネム流し...
柳田国男 「年中行事覚書」
...「くびじろは谷地(やち)へはいったか」「谷地を川上のほうへいったようです」「川上へいった」と甲斐は訊き返した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...谷地から山の裾へつき...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...谷地をぬけて来るとき...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...谷地をまわって山にはいり北郷村の丘陵へ向かうか...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...こんどは谷地を川上のほうへいったというので...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...黒沢の谷地(やち)まで御辛抱のほどを...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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