...巌本は頻(しき)りに二葉亭の人物を讃歎して...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...俗物の讃歎と喝采(かっさい)は...
太宰治 「苦悩の年鑑」
...しかしながら、このことを一層注意深く考査し、同時にまたここから引き出され得る他のもろもろの眞理の中へ尋ね入るに先立ち、私はここで暫らく神そのものの觀想のうちに停まり、その屬性を靜かに考量し、そしてその無邊なる光明の美をば、これにいはば眩惑せられた私の智能の眼の堪へ得る限り多く、凝視し、讃歎し、崇敬しすることが適當であると思ふ...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...蛾をはたき落す猫を羨み讃歎する心がベースボールのホームランヒットに喝采を送る...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...称美讃歎の程が思いやられる...
中里介山 「法然行伝」
...ややもすると技術そのものを讃歎するような気持もあった...
野上豊一郎 「闘牛」
...私は自分が選んだものながらこんなよい本はないと思つて日夜珍重し讃歎してゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...不折君はやや暫(しば)し見て後頻(しき)りに讃歎(さんたん)して已(や)まず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...讃歎するように呟(つぶや)きつつ...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...三斎の言葉と、杯とが皮切りで、一同から、讃歎が、雨のように雪之丞の上に降りかかって来る...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...だんだん讃歎(さんたん)に変りつつあるのだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...懺悔と讃歎と、讃歎と懺悔と、つねに相応じている...
三木清 「親鸞」
...宗教的告白は一面懺悔であるとともに讃歎である...
三木清 「親鸞」
...いまその本をとつてみれば長い讃歎と吐息と自分に対する勝利の思ひ出とに...
室生犀星 「愛の詩集」
...自分の微力を充ち亘らして讃歎すべきものを表現した...
室生犀星 「愛の詩集」
...深い感激と讃歎とを表現しようとした言葉の端々(はしばし)から...
柳田国男 「海上の道」
...島の一個の和泉式部として讃歎せられ...
柳田国男 「木綿以前の事」
...ララの二女優が文豪を讃歎する二篇の詩を交代に歌つて満場総立(そうだち)の拍手の中に式が終つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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