...倉地も葉子に譲らないほどの執着をもって葉子がささげる杯から歓楽を飲み飽きようとするらしかった...
有島武郎 「或る女」
...戦意は双方相譲らない有様で大体互角の勝負でありました...
石原莞爾 「最終戦争論」
...まだ/\私にはどんな処に出てもどつちを向いても一歩も半歩も自分の信実は譲らないと云ふ程確実に何時でも自分を頼んでゐると云ふ自信がありません――かなしいことですけれど...
伊藤野枝 「九州より」
...列国間の競争のはげしいことにいたっては苔虫類は人間社会に一歩も譲らない...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...ずいぶん人に譲らない動物愛護者のつもりだが――とにかく...
谷譲次 「踊る地平線」
...初めは自分の製作品が正確なことを主張して容易に譲らない...
中島敦 「南島譚」
...どうしても互いに譲らないで...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...一歩も人に譲らない体(てい)の人物だけに...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...半歩も他に譲らないきびしいものをもっている...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...遂に譲らないので...
宮本百合子 「結集」
...あなたのお顔と大胆で譲らない物の言いっぷりとが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あなたに相場をやらせない……財産も譲らないって云っててよ……」「当り前だ……」と私は面倒臭そうに答えた...
夢野久作 「鉄鎚」
...要点だけは一歩も譲らないぞ……と思いながら...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...随って本家の参右衛門と共通の権威を主張して譲らない...
横光利一 「夜の靴」
...互いに譲らないためらしい...
吉川英治 「新書太閤記」
...信じるところは譲らないのだ...
吉川英治 「親鸞」
...互いに譲らないで...
吉川英治 「親鸞」
...ギリシア語やラテン語やゲルマン語が現代ヨーロッパ語と異なるに譲らないであろう...
和辻哲郎 「孔子」
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