...まだ/\私にはどんな処に出てもどつちを向いても一歩も半歩も自分の信実は譲らないと云ふ程確実に何時でも自分を頼んでゐると云ふ自信がありません――かなしいことですけれど...
伊藤野枝 「九州より」
...列国間の競争のはげしいことにいたっては苔虫類は人間社会に一歩も譲らない...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...二人は陸軍と海軍の対立的な立場での主張をたがいに譲らないばかりか...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...ずいぶん人に譲らない動物愛護者のつもりだが――とにかく...
谷譲次 「踊る地平線」
...一歩も敵に譲らないで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...一歩も譲らない真理が...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その皮肉なことにおいては相譲らないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...そう人には譲らないつもりだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしこの陰士も人相から観察するとその婦人に対する引力上の作用において決して寒月君に一歩も譲らない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この時もホデリがしたのだと主張して譲らない人があったのです...
武者金吉 「地震なまず」
...第四十一章 名誉はなかなか人に譲らないこと(a)世にあるもろもろの迷夢のうち最も広く人々にいだかれるのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あなたに相場をやらせない……財産も譲らないって云っててよ……」「当り前だ……」と私は面倒臭そうに答えた...
夢野久作 「鉄鎚」
...要点だけは一歩も譲らないぞ……と思いながら...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...外敵に譲らないのを見てもわかる...
吉川英治 「新書太閤記」
...互いに譲らないためらしい...
吉川英治 「新書太閤記」
...わざわざ人に道を譲らないにしても...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...父親と母親――お前には財産を譲らない...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...ギリシア語やラテン語やゲルマン語が現代ヨーロッパ語と異なるに譲らないであろう...
和辻哲郎 「孔子」
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