...まだ/\私にはどんな処に出てもどつちを向いても一歩も半歩も自分の信実は譲らないと云ふ程確実に何時でも自分を頼んでゐると云ふ自信がありません――かなしいことですけれど...
伊藤野枝 「九州より」
...異邦人に由て異邦人のために著わされし路加伝も亦イエスの言行を伝うるに方(あたり)て来世を背景として述ぶるに於て少しも馬太伝に譲らないのである...
内村鑑三 「聖書の読方」
...ずいぶん人に譲らない動物愛護者のつもりだが――とにかく...
谷譲次 「踊る地平線」
...その皮肉なことにおいては相譲らないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...これらの豪傑に譲らないのみならず...
中里介山 「大菩薩峠」
...興に乗じてはあえて弁信に譲らない饒舌(じょうぜつ)を弄(ろう)することがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...そう人には譲らないつもりだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...先方が譲らないと言う以上...
中里介山 「大菩薩峠」
...断じて一歩も譲らない剣刃上の覚悟があると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...誰しもギッシングに譲らないと見ても間違はないのである...
夏目漱石 「点頭録」
...どうしても互いに譲らないで...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...半歩も他に譲らないきびしいものをもっている...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...この時もホデリがしたのだと主張して譲らない人があったのです...
武者金吉 「地震なまず」
...児島の橘飩(きんとん)にも譲らないと思って...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...ソクラテスにさえも譲らないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これへ迫ってくるのがほんとうだと主張して譲らない...
吉川英治 「三国志」
...互いに譲らないで...
吉川英治 「親鸞」
...わざわざ人に道を譲らないにしても...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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