...譬へばあの男が龍蓋寺の門へ描(か)きました...
芥川龍之介 「地獄變」
...いづことしもなき一脈の梅が香を辿(たど)り得たるにも譬(たと)へつべし...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...譬へば山の若き獅子...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...譬へて曰はば、北風の吹嘘の下に魚躍り、海草纒ふ淺瀬のへ、落ちて再び黒き波、之を蔽へる樣や斯く、打たれし敵は飛び上り、やがて倒れて地に伏せば、その時強きエペーオス、 695手をかけ立たす彼の側、友群りて連れいだす、黒き血を吐き脚を曳き頭かたへに垂れしまま、氣を失へる彼を斯く友の間に臥せしめて、衆は進みて賭けられし二重の盃を取り來る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...わが欣(よろこ)び譬(たと)へんに物なし...
永井荷風 「書かでもの記」
...何とも彼とも譬へやうのない混雑である...
永井荷風 「勲章」
...譬へば日本の子供に對しては...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...海の紺碧との調和が譬えようもなく美しい...
野上豊一郎 「エトナ」
...譬(たと)えが碁と来たね」「俺はこれから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ほんの譬(たと)えばなしですけど...
久生十蘭 「キャラコさん」
...譬へば砲術に致候ても...
福澤諭吉 「御時務の儀に付申上候書付」
...譬(たと)えばここに百人の町人ありてなんとかいう商社を結び...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...これを譬えばかの百人の商社兼ねて申し合せのうえ...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...譬えば世の事は怪我の機(はずみ)にてできるものなし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...一寸親子の愛情に譬えて見れば...
二葉亭四迷 「私は懐疑派だ」
......
正岡子規 「古池の句の弁」
...譬ば己は頭の上で森の木の葉が戦(そよ)いでゐるかと思つたり...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...その景観の美にして大なること譬(たと)えようもないのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
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