...譬へむやうなく目出たかりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...譬喩で這いまつわる状を描く...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...鉄扇の威嚇7・19(夕)今は故人の松下軍治がしたゝか者だつた事は知らぬ者もないが、譬(たと)へば、金でも借りようとか蔓(つる)でも発見(めつけ)ようとかいふ目論見(もくろみ)で人を訪ねる事があるとする...
薄田泣菫 「茶話」
...いつのころからか「宇となす」と訓み「宇」を譬喩(ひゆ)の語として見るものがあったので...
津田左右吉 「日本歴史の研究に於ける科学的態度」
...いづことしもなき一脈の梅が香を辿(たど)り得たるにも譬(たと)へつべし...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...模写という譬喩を以て云い表わしたに他ならない...
戸坂潤 「科学論」
...瘴煙毒霧(しやうえんどくむ)を吐く大沢(だいたく)の水の面にも譬(たと)ふべきか...
永井荷風 「夜あるき」
...これを草木に譬(たと)ふればなほ膏液(こうえき)の如し...
中江兆民 「『東洋自由新聞』第一号社説」
...この間の心持ちは譬(たと)え様が無い...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...――これは物の譬(たと)えだが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...柳橋(やなぎばし)の歌妓にも譬(たと)えられる孤蝶子とはうらうえだと評した...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...かくの如く言ひ表はすのがすでに時間的前後の型に從ふ譬喩的表現であるが...
波多野精一 「時と永遠」
...譬えば今往来に小便するは政府の禁制なり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...これは妄(みだり)に虚説を信ずる者を誡(いまし)めた譬喩だが...
南方熊楠 「十二支考」
...譬(たと)えば沙を圧して油を覓(もと)め...
南方熊楠 「十二支考」
...細川家から暇(いとま)を取って帰っていた姉のりよが喜(よろこび)は譬(たと)えようがない...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...譬(たと)へば道を行く人の顔を辻に立つて冷澹(れいたん)に見るやうに見たのである...
森鴎外 「妄想」
...そして「物置のガラクタでも月日のうちには陽(ひ)の目を見る」の譬(たと)えで...
吉川英治 「新・水滸伝」
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