...俺は自ら警戒しながらも...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...船はかく警戒しながら又十分程進んだが...
有島武郎 「潮霧」
...「蓮照寺へ――」僕は前後左右きびしく警戒しながら...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...大隅学士はあたりを警戒しながら...
海野十三 「地球盗難」
...じり/\と警戒しながら...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...「僕が警戒しながらやって来たのだと君は思ってるのですか...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...海のすべてを警戒しながら海を渡るの必要はなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...フランスの領海は一歩沖に出ると何處に水雷が敷設してないとも限らないといふ不安もあつて警戒しながら行つたせゐか...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...さう注(つ)がれちや」八五郎は警戒しながらも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...警戒しながら速力をゆるめると...
火野葦平 「糞尿譚」
...角々を警戒しながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...マーサは警戒しながら頷いた...
R. マッケナ R. McKenna The Creative CAT 訳 「愛と月の犬」
...小家のまわりを、警戒しながら、ちらちらと、かすかに洩れて来る美しいこえを聴いているうちに――そして、甚太郎との物語が、なかなか尽きそうもないので、いらだたしい気持を押えかねているうちに、ふッと、――浪路どの、どんな暮しをしているのか? 大奥で過していた身が、こんな乏(まず)しげな家で――と、思って、裏手にまわって、閉め忘れたらしい小窓に、灯火がほんのりさしているのを見つけ、はしたなく、隙見(すきみ)をしたのが、因果だった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...どうも――(キョロキョロと彼方此方を警戒しながら...
三好十郎 「好日」
...そしてめたん子はまた往來を警戒しながら仲間がくさむらから出て來るのを待つた...
室生犀星 「めたん子傳」
...この少年の頭の良さに釣り込まれないように警戒しながら...
夢野久作 「暗黒公使」
...敵の伏兵を警戒しながら...
吉川英治 「三国志」
...寝台の方へ警戒しながら近づいた...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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