...奸譎(かんけつ)なる...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...この残酷にして奸譎(かんけつ)なる神の悪戯に堪ふる能はず...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...奸譎なる者の阿諛便佞か――阿諛便佞を通じたる利己かである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...同時に何所(どこ)か奸譎(わるがしこ)い大きな眼が太い眉の下でぎろぎろと光っていた...
有島武郎 「カインの末裔」
...変現出没譎詐(きつさ)縦横を以て外交の能事了れりとなすの時代は既に去れり...
石川啄木 「閑天地」
...譎詐(けっさ)百端至らざる無かった...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...性格なきの智識は国民をして猾智(かっち)譎詐(きっさ)を事とし...
大隈重信 「国民教育の複本位」
...されど、桀※譎詐、自から用ゐるといふ風の人にて、才高くして行ひ薄かりき...
大町桂月 「近藤重藏の富士山」
...繪畫に於いて十方無礙な譎の本領を發揮した...
高村光太郎 「正と譎と」
...ピカソの譎は近代風の主知による...
高村光太郎 「正と譎と」
...譎を知らざるにあらざる正である...
高村光太郎 「正と譎と」
...地獄(ぢごく)の夜叉(やしゃ)の肉體(からだ)には何者(なにもの)を住(す)ませうとや? あんな内容(なかみ)にあのやうな表紙(へうし)を附(つ)けた書(ほん)があらうか? あんな華麗(りっぱ)な宮殿(きゅうでん)に虚僞(うそ)譎詐(いつはり)が棲(すま)はうとは!乳母 さゝ...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...〔君主〕に必要な譎詐・欺瞞・狡知・を分析し...
戸坂潤 「読書法」
...奸譎(かんけつ)な老人は...
中島敦 「狐憑」
...狂たらずんば譎(けつ)ならん...
正岡子規 「病牀譫語」
...一度東京朝日新聞の奸譎邪惡憎む可き記者の爲に誤り傳へられてから...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...嫉妬深くて奸譎で...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...――そして、この代表者の意志とうごきの間を縫って、無数の人間――あるがままな人間のすがたが、譎詐(きっさ)、闘争、貪欲(どんよく)の本能に躍り、また犠牲、責任、仁愛の善美な精神をも飛躍させる...
吉川英治 「新書太閤記」
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