...得意の詩や歌を誦するともなく謡うともなくうめきながら欄干を撫でつつ歩むともなく彳(たたず)むともなく立戻(たちもと)おり居るに...
饗庭篁村 「良夜」
...シテになって一人で謡うことがあります...
上村松園 「画筆に生きる五十年」
...嫁は唄を謡う...
鈴木三重吉 「千鳥」
...母親も小声で謡う...
鈴木三重吉 「千鳥」
...独り謡ふ謡淋しや秋の暮謡は独り謡うのは面白いものではありません...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...宇宙の諸現象を謡う詩もまた疎(おろそ)かにすべきものではありますまい...
高浜虚子 「俳句への道」
...人間生活を縦横に謡うが...
高浜虚子 「俳句への道」
...人の謡うのが羨(うらや)ましくもあり...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...よし宝刀をもって渠(かれ)が頭に加えん」の軍歌を謡うて相互に狼視豺睨(ろうしさいげい)したるもまたゆえなきにあらざるなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...楽しまずんばまたいかんせんと謡うものあり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...万民太平を謡うか...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...終りに臨みて謡うていわく...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...野原や山なら何処までも徹りそうな男の声が旋律をひっぱって急に調子の迅まる民謡風な歌のひとくさりを謡うと...
「おもかげ」
...植込の向うから、女の謡う声が、いかにものどかに聞えて来た...
山本周五郎 「風流太平記」
...夜の明ける迄謡う...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...その気分を数名の合唱隊が受けて謡う...
夢野久作 「能とは何か」
...そちが謡うか...
吉川英治 「新書太閤記」
...御国の悩みを身の悩みとしておる際に――青楼(せいろう)で歌を謡うとは何事だ...
吉川英治 「旗岡巡査」
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