...)僕は旅先に送されてきた山本さんの謙虚な手紙にガクンとなつた...
小穴隆一 「二つの繪」
...優しく謙虚な芸術家なのだ...
太宰治 「善蔵を思う」
...たいへんいじらしい謙虚な響きを持って居りますが...
太宰治 「ろまん燈籠」
...事物に対して謙虚な心がまへをなくしてしまつたやうである...
種田山頭火 「其中日記」
...謙虚な心持ちに戻つて行く必要があると思ふ...
田山録弥 「自他の融合」
...「自己を滅却した謙虚な人間が出来上った人間或は完成した人間の姿として...
戸坂潤 「読書法」
...ロシア庶民の謙虚な魂にとっては...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...即ち謙虚な気持を修熟させることが第一だと思ひ...
中原中也 「詩壇への抱負」
...その謙虚な人なつかしい性格を...
野村胡堂 「楽聖物語」
...謙虚な人柄の男だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼はこうして謙虚な仕事をつづけ...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...夜更けの谷戸で狭畑(せばた)をほじくりかえすような謙虚な所業をするはずがない...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...極めて謙虚な質疑を以ってはじめる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...凡そ雪五郎は謙虚な心の持主で...
牧野信一 「バラルダ物語」
...そしてもしも――これは腹蔵なき謙虚な問であります――貴兄においても...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...しかるに謙虚なる心は小さい自我を通す喜びによってよりもそれを粉砕する悲しみによって得られるのである...
三木清 「語られざる哲学」
...それらのすべてを謙虚な自尊心で受けながしたように...
山本周五郎 「青べか物語」
...その辺にも礼節格式を重んずる翁一流の謙虚な用意が窺われて云い知れぬ床しさが偲(しの)ばれるようである...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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