...謙遜(けんそん)すれば当推量(あてずゐりやう)に拠つたのであるが...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...吾等人格の獨立は此の如き謙遜を反撥することによつて漸く初まるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...謙造はいそいそと...
泉鏡花 「縁結び」
...謙一はそれを聞くと...
林芙美子 「就職」
...アメリカは日本民族を抹殺してしまうつもりなのね」長謙さんがびっくりしたようにいった...
久生十蘭 「だいこん」
...長謙さんが腕時計を見ながら入ってきた...
久生十蘭 「だいこん」
...彼の謙遜な言葉に無頓着(むとんぢやく)ではゐられなかつたし...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...要するに両力士は越後の謙信...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...すこし話は傍き道に入りますが、例えば貞潔ということ、謙虚ということ、或は克己ということ、それらを世間では、貞潔が必然となるような愛の質の側から、謙虚が結果する自重、人間尊重の側から克己が来たされるより大な生活目的の達成の努力の側からよろこびをもって自然に説かないのは、全く可怪(おか)しいことですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...上杉謙信が諏訪明神(すわみょうじん)に祈って...
柳田國男 「日本の伝説」
...近藤謙吉氏の小報告が出たときであった...
柳田国男 「年中行事覚書」
...さうなるには人間の所有してゐる總ての心理の中で最も謙讓になつたときに起る反省心のみが自分の醜さを嫌ひ...
横光利一 「悲しみの代價」
...謙遜せんでもよいわ...
吉川英治 「脚」
...なぜならば、甲軍の方では、敵が車掛りに来たと察知したので、定則以上にも厳密な堅陣をもって押したのであるが、謙信はかねがね、(このたびこそ)と期していたことであり、その戦法も、常識にとらわるるなく、(一手切(てぎり)に戦って、勝敗を瞬時に決せん)とは、すでに諸大将や左右の旗本たちへも、断言していた方針であった...
吉川英治 「上杉謙信」
...どうだ、近頃の修業は、また心機の妙を得たか」「……?」「起てよ、謙三郎...
吉川英治 「剣の四君子」
...謙信公からおことばも賜(たま)わっている家がらにございまする...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...そんなに謙遜(へりくだ)ることはありませんよ...
蘭郁二郎 「火星の魔術師」
...矢ッ張り中学時代の級友喜村謙助に違いなかった...
蘭郁二郎 「睡魔」
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