...わたしは常に同情と諧謔(かいぎやく)とを持ちたいと思つてゐる...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...さらにまた諧謔(かいぎゃく)にあふれたもの...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...其戲謔も愛すべく其氣儘も愛すべし...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...処で俺(おら)の旦那がお世辞半分に新聞記者の天職を壮(さか)んなりと褒めて娘も新聞記者に嫁(や)る意(つもり)だと戯謔面(からかひづら)に煽動(おだ)てたから...
内田魯庵 「犬物語」
...彼の積りではこれが一種の諧謔(かいぎゃく)らしいのだが...
江戸川乱歩 「悪霊」
...諧謔(かいぎゃく)的な博識の四百ページ中で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして仮装の者らと群集との間に激しく諧謔(かいぎゃく)がかわされた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...滑稽諧謔は徳川氏の治世(ちせい)に及び上下一般を通じていよいよその時代の精神をなすに至るの観あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...諧謔(かいぎゃく)などと訳しては...
中谷宇吉郎 「面白味」
...諧謔好(かいぎゃくず)きで...
野村胡堂 「楽聖物語」
...更に世紀文明の太初に遡つては夙に大ソクラテス並びに大プレトーンが全生命を傾注したる諧謔法を選んで永遠に若々しく呼号してゐる通りである...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...妥協的であっても諧謔的では...
宮本百合子 「音楽の民族性と諷刺」
...四日のお手紙の諧謔調は...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...亦諧謔の語である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...鵬斎の善謔も亦多く茶山に譲らないらしい...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...猪首(いくび)を振って言った諧謔調にさえ...
吉川英治 「私本太平記」
...諧謔で相手の言い草をひっくり返すというような機鋒はなかなか鋭かったが...
和辻哲郎 「漱石の人物」
...諧謔は先生の感情表現の方法として欠くべからざるものであった...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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