...しかし粛然たる静謐(せいひつ)な空気が全堂宇(どうう)に充(み)ちわたり...
石原純 「ロード・ラザフォード」
...英国にて日曜の静謐なるときは...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...極めて安寧静謐にして不和なく...
高木敏雄 「比較神話学」
...なんという静謐(せいひつ)さ! なんというなごやかな天と波……...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...極めて静謐な感じである...
外村繁 「日を愛しむ」
...如何に荒れ狂っても静謐なるに等しい...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...私の心は悲しい……老いたる者をして――「空しき秋」第十二老いたる者をして静謐(せいひつ)の裡(うち)にあらしめよそは彼等こころゆくまで悔いんためなり吾は悔いんことを欲すこころゆくまで悔ゆるは洵(まこと)に魂を休むればなりあゝ はてしもなく涕(な)かんことこそ望ましけれ父も母も兄弟(はらから)も友も...
中原中也 「在りし日の歌」
...あまりに重厚で静謐な中年者の姿を思はせるものがあつたからである...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...それは廻り澄む三つの独楽が今や将に相触れむとする刹那の静謐である...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...啼きやんで静謐が戻って来ても...
原民喜 「悪夢」
...どこか諦めきったような静謐な色を浮べながら...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...家内の靜謐を妨げ...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...黄昏の單一な靜謐に領せられてゐる畫面の上をあちらこちらにと移動してゐるやうに見えるほど...
堀辰雄 「夏の手紙」
...木像かミイラのように静謐(せいひつ)である...
三好十郎 「胎内」
...静謐な湿りの重なりあう隙間にまで...
横光利一 「旅愁」
...天下静謐(せいひつ)のため...
吉川英治 「私本太平記」
...それが天下静謐(せいひつ)の前提です...
吉川英治 「私本太平記」
...諸国とも静謐(せいひつ)な方だった...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索