...強(あなが)ち身勝手ばかり謂うんじゃない...
泉鏡花 「婦系図」
...憶面(おくめん)もなく謂うごときに至っては言語同断と謂わざるを得ん...
泉鏡花 「海城発電」
...先刻(さっき)からこの軍夫の謂うたことは多少耳へ入ったろうな...
泉鏡花 「海城発電」
...第三章 基督教会に捨てられし時(注意)ここに用ゆる基督教ならびに基督信者なる語は普通世に称する教会ならびに信者を謂うものにしていずれか真いずれか偽は全能なる神のみ知りたまうなり人は集合する動物なり(Gregarious animal)...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...互いに励まし合って勉強する事、之を和と謂う...
太宰治 「惜別」
...一年分を元朝(がんちょう)に済(す)まそうと謂うのである...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...実在する対象の合同を云々する時物理的な合同の外に尚何物かが考えられていると云うにしてもヘルムホルツによればそれは「認識し得るもの」に就いては何の変りもないと謂うのであるが...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...それは謂うならば存在と現実乃至事実との区別である...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...空間を客観的であると謂うならばやがて空間は客観的ではないと謂われなければならなくなる...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...作品の或る性格を謂うのである...
豊島与志雄 「小説集「白塔の歌」後記」
...それが伯父の謂うお祖母(ばあ)さんに泣かされていたのだったかも知れぬ...
二葉亭四迷 「平凡」
...主食と謂うことはできたか知らぬが...
柳田国男 「海上の道」
...答えてさっさと降(お)りて来られると謂うのは...
柳田国男 「海上の道」
...米を入れる袋は他の土地でもシナ袋と謂う者があり...
柳田国男 「木綿以前の事」
...それで法度汁(はっとじる)と謂うのだという説明伝説まで生まれている...
柳田国男 「木綿以前の事」
...出雲(いずも)ではイノチベンケイと謂うが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...東北ではヒヤケとも謂う小さな片手桶(かたておけ)が...
柳田国男 「木綿以前の事」
...此処に謂う山桜は花よりも早く葉が出て...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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