...お民は不毛の山国からこの界隈(かいわい)へ移住して来た所謂(いはゆる)「渡りもの」の娘だつた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...所謂(いはゆる)「不感無覚」の墻壁(しようへき)を破り了(をはん)ぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...所謂八村の桃を見渡すといふ圓錐丘も沼畔に聳ゆ...
大町桂月 「春の郊外」
...私のような謂(い)わば一介の貧書生に...
太宰治 「善蔵を思う」
...謂わば、かのドン・キホオテである...
太宰治 「デカダン抗議」
...近所の店から所謂「ツケ」で求められたし...
太宰治 「人間失格」
...所謂法とは自然である...
田山録弥 「孤独と法身」
...所謂コバの除(と)れないといふことは...
田山録弥 「墓の上に墓」
...謂(い)はば二本指を打ち合せるやうな拍手をしたのである...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...始めから謂わば科学的であったと云わねばならぬ(後には之が科学主義・社会学主義となる)...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...――所謂神学なるものが...
戸坂潤 「技術の哲学」
...所謂インテリと呼ばれる知能分子なのだが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...親爺(おやぢ)の所謂熱誠が足りないとは...
夏目漱石 「それから」
...柏の所謂(いわゆる)「愛の杯」の主人公で...
松本泰 「日蔭の街」
...所謂言語の原料の一部(證例の半)の事を繪聲的語原の問題(ONOMATOPOETISCH)と名づくるに若かずと...
森林太郎 「「言語の起原」附記」
...是(これ)をデハイともテッパツともまたカクウチとも謂(い)って...
柳田国男 「木綿以前の事」
...それから眼力と謂(い)って遠目の利くこと...
柳田国男 「木綿以前の事」
...それは無意味に生きて、無意味に動きまわっているとしか思えない動き方で、所謂群集心理、流行心理もしくは、弥次馬心理というものによって、あらわされている場合が多い...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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