...見渡せば正面に唐錦(からにしき)の茵(しとね)を敷ける上に、沈香(ぢんかう)の脇息(けふそく)に身を持たせ、解脱同相(げだつどうさう)の三衣(さんえ)の下(した)に天魔波旬(てんまはじゆん)の慾情を去りやらず、一門の榮華を三世の命(いのち)とせる入道清盛、さても鷹揚(おうやう)に坐せる其の傍には、嫡子(ちやくし)小松の内大臣重盛卿、次男中納言宗盛、三位中將知盛(とももり)を初めとして、同族の公卿十餘人、殿上三十餘人、其他、衞府諸司數十人、平家の一族を擧げて世には又人なくぞ見られける...
高山樗牛 「瀧口入道」
...諸司衞府を合せて門下郎黨の大官榮職を恣(ほしいまゝ)にするもの其の數を知らず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...祠の左右の廡下(のきした)に並んだ諸司にはそれぞれ燈火が点(つ)いて...
田中貢太郎 「富貴発跡司志」
...畢竟(ひっきょう)言語壅蔽(ようへい)諸司不行届(しょしふゆきとどき)の致す所と深く恐れ入り候次第に付...
服部之総 「新撰組」
...諸司(しょし)の宮人までが...
吉川英治 「私本太平記」
...衛府(ゑふ)の諸司女官...
吉川英治 「私本太平記」
...諸司(シヨシ)釈典(シヤクテン)ヲシテ...
吉川英治 「平の将門」
...京都の諸坊、諸司、諸衛が、おのおの一団となって、田楽を踊りながら、寺へ詣(まい)り、街衢(がいく)をうろつくのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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