...一時は「水滸伝」の中の一百八人の豪傑の名前を悉く諳記(あんき)してゐたことがある...
芥川龍之介 「愛読書の印象」
...あれで園はいつどこにいくら入れたということをちゃんと諳記(あんき)しているのかもしれないとも思った...
有島武郎 「星座」
...太平記を拾いよみに諳記(そら)でやるくらい話がおもしろい爺様(じいさま)だから...
泉鏡花 「縁結び」
...諳記物か何かをしてゐられた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...諳記しては、片っぱしから綺麗に忘れる...
谷譲次 「踊る地平線」
...ちゃんと斯う私は君の手紙を諳記しているよ...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...よく諳記してゐるオペラRigoretto(リゴレツト)の處々を何といふ事もなく彈きつゞけた...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...学生が地理歴史の諳記(あんき)に便する和歌等のものである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...前にあげた他の例、即ち鉄道唱歌や、地理諳記唱歌や、和歌俳句の形式による古来の処世訓、道徳訓の類も同じである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...私はちゃんとソレを諳記(あんき)して置(おい)て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...明日の學課を諳記してゐるのである...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...諳記に慣らされてゐないので...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...佛蘭西語の方を諳記した――自分のアクセントに苦心して...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...諳記さゝれてゐたのだが...
正宗白鳥 「花より団子」
...そのうちに周規律を諳記してしまいますと素敵に面白くなって...
夢野久作 「暗黒公使」
...片(かた)ッ端(ぱし)から一冊分丸諳記さ...
夢野久作 「焦点を合せる」
...彼女が諳記してゐる「寡婦モアン」といふ字が...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...私がなくてもよいうるさいほどの用事を彼女に申し出るとアダは一つ一つそれを諳記して窓から暗のなかに投棄ててしまうのであった...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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