...一時は「水滸伝」の中の一百八人の豪傑の名前を悉く諳記(あんき)してゐたことがある...
芥川龍之介 「愛読書の印象」
...盡く諳(そら)んぜしめられき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...ちやんと諳(そら)んじてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...文化己巳來航和蘭人ヤンコツクブロムホフ其國語に通ずるに因て我譯家肇て彼言詞習得するを得たり辛未の春諳厄利亞興學小筌を譯述し我黨小子に援け外警に備ふ幸に九月言語集成譯編の命あり於斯彼言詞を纂集し旁和蘭陀佛蘭西の語に參考飜譯して遂に皇國の俗言に歸會して是に配するに漢字を以てす」云々...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...彼はその辞典の綱目をことごとく諳誦し得たかもしれない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...よく諳記してゐるオペラRigoretto(リゴレツト)の處々を何といふ事もなく彈きつゞけた...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...中尉はそれらの名前をことごとく諳(そら)んじていた...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...諳(そら)で覚えてしまいましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御用聞の平次ならずとも大方諳(そら)んじていたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...君の小曲を諳誦してしまつた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...第二級の諳誦を聞いて下さる方です...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...「今度は先生何か詩を諳誦して上げるわ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...諳(そら)んじてゐたが...
堀辰雄 「おもかげ」
...諳算(あんざん)をしながら...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...中にも大鉄椎伝(だいてっついでん)は全文を諳誦(あんしょう)することが出来る程であった...
森鴎外 「雁」
...また善く法典を諳(そらん)じて獄を斷ずる法律家になるにもふさはしからざるを悟りたりと思ひぬ...
森鴎外 「舞姫」
...『さすがは盟主のお心くばり、痒(かゆ)いところに手がとどくような』と、人々は、諳誦したり、それを筆写して肌身にふかく仕舞う者もあった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...諳(そら)で覚えているのである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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