...近眼鏡(きんがんきょう)をかけた住職は国定教科書を諳誦(あんしょう)するように提婆品(だいばぼん)か何かを読み上げている...
芥川龍之介 「文章」
...すでに諳誦(あんしょう)できる程度に修行したとか申して居たのに...
太宰治 「虚構の春」
...諳誦する事の出来るやうになつてゐる文句が目の前に出た...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...少女サビツがギルガメシュを慰(なぐさ)めた言葉をも諳(そら)んじている...
中島敦 「文字禍」
...行郡道間漫作依レ例今春復省耕 村々熟路緩二期程一山如二迎揖一皆知レ面 水不二相離一似レ有レ情 馬解二叱声一多左避 轎任二扛法一少斜行 已諳扁字兼二屏画一那問今宵館主名行路の山水の姿態と人馬の動作との一々の特徴は...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...片言隻句までも諳(そら)んじて居ります...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...一つとして諳(そら)んじないものは無いと信じ切って居る丈太郎ですが...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...諳(そら)で覚えてしまいましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さいわい総右衛門が文句を諳(そら)んじているのと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ローズ・ブノワさんは読方(よみかた)で習(なら)ったところをちっとも間違(まちが)えずに諳誦(あんしょう)しました...
アナトール・フランス 岸田國士訳 「母の話」
...そして空気のしめりの丁度(ちょうど)いい日またむずかしい諳誦(あんしょう)でひどくつかれた次(つぎ)の日などはよくアラムハラドはみんなをつれて山へ行きました...
宮沢賢治 「学者アラムハラドの見た着物」
...決して四角でないことなどを諳(そら)んじていた...
室生犀星 「幼年時代」
...なか/\白(せりふ)を諳(そらん)じ尽すわけには行かぬので...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...却って器械的に諳(そら)んじなくてはならぬ語格の規則に悩まされたのは...
森鴎外 「二人の友」
...またよく法典を諳(そらん)じて獄を断ずる法律家になるにもふさわしからざるを悟りたりと思いぬ...
森鴎外 「舞姫」
...そのうちに周規律を諳記してしまいますと素敵に面白くなって...
夢野久作 「暗黒公使」
...『さすがは盟主のお心くばり、痒(かゆ)いところに手がとどくような』と、人々は、諳誦したり、それを筆写して肌身にふかく仕舞う者もあった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...諳(そら)んじているほどの物...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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