...祈の詞をばわれ善く諳(そらん)じて洩らすことなかりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...太平記を拾いよみに諳記(そら)でやるくらい話がおもしろい爺様(じいさま)だから...
泉鏡花 「縁結び」
...今その半句すらも諳誦(あんしょう)し得ないが...
魯迅 井上紅梅訳 「些細な事件」
...あるいは街談口説(くぜつ)の舌頭(ぜっとう)に上(のぼ)って伝播された名でないのにかかわらず児童走卒にさえ諳んぜられている...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...諳(そら)に聞きほくる石廊(いしわたどの)のたたずまひ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...すでに諳誦(あんしょう)できる程度に修行したとか申して居たのに...
太宰治 「虚構の春」
...病人は細かい地名までことごとく宙で諳(そらん)じているのであった...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...諳誦しながら始終頭を振っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...かわいい鸚鵡(おうむ)のように文句を諳誦して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...共和二年の憲法も諳(そら)んじてる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...中尉はそれらの名前をことごとく諳(そら)んじていた...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...諳(そら)で覚えてしまいましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その大部分を朗々と諳誦したもので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...技術に諳錬(あんれん)してゐても...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...唐詩選の中の多くの詩は諳んじてゐた...
森鴎外 「俳句と云ふもの」
...片(かた)ッ端(ぱし)から一冊分丸諳記さ...
夢野久作 「焦点を合せる」
...諳記した奴は引っペガして...
夢野久作 「焦点を合せる」
...法華経諳誦(あんしょう)というごときことが課せられるに至った...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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