...本屋から千葉の住所を諳記して来てかきとって置いたのが去年の八月である...
太宰治 「虚構の春」
...ちゃんと斯う私は君の手紙を諳記しているよ...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...文化八年二月の「諳厄利亞興學小筌」(英語小辭典のこと)及び同年九月...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...――またクリストフが朝の祈祷(きとう)のように諳誦(あんしょう)していた自身へという悲壮な落ち着いた短詩(ソンネット)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...誰よりもよく諳(そら)んじて居る千種十次郎は...
野村胡堂 「音波の殺人」
...諳(そら)で覚えてしまいましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さいわい総右衛門が文句を諳(そら)んじているのと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...地理の諳誦(あんしょう)のためにされた新体詩とか...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...君の小曲を諳誦してしまつた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...彼等が小聲で云ふ諳誦が一緒になつたものであつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その日の短祷(コレクト)の諳誦...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...歴史や文法その他の諳誦が一時間程行はれ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...諳記に慣らされてゐないので...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...みんなは毎日その石で畳(たた)んだ鼠(ねずみ)いろの床(ゆか)に座(すわ)って古くからの聖歌(せいか)を諳誦(あんしょう)したり兆(ちょう)よりももっと大きな数まで数えたりまた数を互(たがい)に加えたり掛(か)け合せたりするのでした...
宮沢賢治 「学者アラムハラドの見た着物」
...そして空気のしめりの丁度(ちょうど)いい日またむずかしい諳誦(あんしょう)でひどくつかれた次(つぎ)の日などはよくアラムハラドはみんなをつれて山へ行きました...
宮沢賢治 「学者アラムハラドの見た着物」
...決して四角でないことなどを諳(そら)んじていた...
室生犀星 「幼年時代」
...中にも大鉄椎伝(だいてっついでん)は全文を諳誦(あんしょう)することが出来る程であった...
森鴎外 「雁」
...法華経諳誦(あんしょう)というごときことが課せられるに至った...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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