...彼の演説中に暴動を煽動するような言説があったのが忌諱にふれたのであった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...文部当局の忌諱(きい)に触れたとか聞いた...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...他人の屋内に入るを諱むは...
高木敏雄 「比較神話学」
...徳川幕府の忌諱(きき)に触れることを...
中里介山 「大菩薩峠」
...雲浜が藩の忌諱(きい)にふれて素浪人になったのは嘉永五年でこの年長女竹子についで長男繁太郎が生れ...
服部之総 「志士と経済」
...但し忌諱(きい)を憚り候儀もこれあり候はゞ...
服部之総 「新撰組」
...新聞紙の面を見れば政府の忌諱(きき)に触るることは絶えて載(の)せざるのみならず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...タブー(禁諱)を犯す者あるときは...
穂積陳重 「法窓夜話」
...当時その諱を避けて薯蕷を薯薬と変更した...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...それが非常に松村氏の忌諱(きき)にふれた...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...人のために諱むべき事のあつたのは怪むに足らない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...直筆無諱(いむことなく)御発表相成度奉存候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...また天皇の御名安殿を諱(い)みたりとあるから...
柳田國男 「地名の研究」
...名を諱(い)んだ昔の慣習名字という語の説明についても伊勢貞丈以来いろいろの説がある...
柳田國男 「名字の話」
...実名を諱(い)まずに呼んで下さいという儀式を行った...
柳田國男 「名字の話」
...之を諱みしが為めに終に曖昧(あいまい)に陥れり...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...幕府の忌諱を怖れる要はない...
山本周五郎 「菊屋敷」
...「元禄十三年三月、井伊侯が辞任されて以来、大老に仰せつけられた人のあることを聞かない、柳沢侯は元禄十一年、老中首席に仰せつけられたが、決して大老ではない筈だ、いつ大老に仰せつけられたか、聞きましょう」「それは、そんなことは」来太の喉(のど)がごくっと鳴った、「つまり柳沢侯は、御家門に列せられ、御諱字を頂き、要するに誰でも御大老と」「誰でも、……というのは」「誰でもとは誰でもだ、柳沢美濃守さまが御大老だということは、武鑑などにも記載してあるし、世間一般の常識として」「巷間(こうかん)の板行物や世評を聞いているのではない、改めて申すが、柳沢侯は老中首席であって、大老ではないのだ」来太は歯をくいしばった...
山本周五郎 「山彦乙女」
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