...彼の歌声は諧調が美しく、聞いていて心地よい...
...楽器の諧調を整えるために、チューニングが必要だ...
...この曲の諧調は少し変わっていて、新鮮な感じがする...
...音楽の諧調を楽しむために、コンサートに行くのが好きだ...
...諧調の調和が取れた詩や詞は、言葉の響きも美しい...
...そこにゐる主客いづれもの気持に律動と諧調とを生みつけ...
薄田泣菫 「独楽園」
...平生は唯美しいとばかりで不注意に見過して居る秋の森の複雜な色の諧調は全く臆病な素人繪かきを途方にくれさせる...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...微笑の諧調(かいちょう)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...眩暈(めまい)を起こさせるほどの諧調(かいちょう)の上に彼を取り残した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...諧調と韻律との配合を会得したのは実にルモオルに於てであつたと告白してゐる...
中原中也 「デボルド―※[#濁点付き片仮名ワ、1-7-82]ルモオル」
...いみじき諧調をなして群がりおこる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...恰度その真上の空に一羽の鳶が諧調的な叫びをあげながら大きな円を描いてゐたのを憶ひ出す...
牧野信一 「書斎を棄てゝ」
...規律正しい諧調で砂と空気とを蹴つてゆく爪先の感覚が非常に快いのを沁々と味ひました...
牧野信一 「砂浜」
...バネの上だつたからまはりの鳥共よりも稍面白気に諧調的な震動律をもつて弾んでゐた...
牧野信一 「剥製」
...そこに在る点景の白い婦人の姿を中心として一層ひろい海面へのびてゆくリズムは実に変化と諧調に富んでいて...
宮本百合子 「ヴォルフの世界」
...或諧調のある言葉が...
宮本百合子 「五月の空」
...導きかたと導かれかたとの間には深い諧調が響いていて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かつてその諧調(かいちょう)に噪音(そうおん)があった場合がなく...
柳宗悦 「工藝の道」
...さらにもつるる鉦(かね)と笛とが面白そうな諧調を作り出します...
吉川英治 「江戸三国志」
...ゴトン……ゴトン……と諧調(かいちょう)をもって廻る水車の音に...
吉川英治 「江戸三国志」
...別荘の裏にあたる海の音が眠気を誘うような諧調をもって聞えてくる...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...なんともいえない諧調(かいちょう)と余韻(よいん)がある...
吉川英治 「神州天馬侠」
...いわゆる平家物語の平家的諧調と色彩にとむ人間哀詩の絵巻はこれからくり展(ひろ)げられるものとおふくみください...
吉川英治 「随筆 新平家」
便利!手書き漢字入力検索