...過ぎ去った事と諦めて...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...歓喜と絶望と信頼と諦観(ていかん)とのあざなわれた波濤(はとう)の間に没し去った...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...外の事と違って精神病の血統があるのでは諦(あきら)めるより仕様がないではないか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...私も腹が立ったが、諦めて、帽子を頭にのせた...
豊島与志雄 「道化役」
...災難だと諦めた...
永井荷風 「深川の散歩」
...彼女はとうとう諦(あき)らめて...
夏目漱石 「明暗」
...あんまりなお諦めじゃございませんか...
野村胡堂 「十字架観音」
...平次は諦(あき)らめた樣子で家の中へ入つて行きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...諦めの早い江戸つ子達は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――伊太郎は諦(あきら)めて草加へ歸るか――あれは良い男だがね」...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次も諦らめる外は無かつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...すつかり諦めて待つてゐるのでした...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...望んでも得られないと疾(と)うに諦めていたものが...
山本周五郎 「菊屋敷」
...……もうこうなったら諦らめろよ」「……………」「俺の顔を見知って来たか……」「……………」「俺がドレ位の恐ろしい人間かわかったか」「……………」「わかったか……阿魔(あま)……」「……………」「……俺の云う事を聞くか……」「……………」「聞かねばこのまま突出すがええか……警察は俺の心安い人ばかりだ」白い手の力がグッタリと抜けたようであった...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...しかしその味だけはトコトンまで腹(はらわた)に沁み込んでいてトテモトテモ諦められない...
夢野久作 「狂人は笑う」
...その中(うち)でもこの鼻の表現力に対する女性たちの諦め方は...
夢野久作 「鼻の表現」
...なお諦(あきら)めかねつ...
吉川英治 「三国志」
...それでも既う諦めてゐるので從順に左樣(さう)だよと答へて店先へ腰を下した...
若山牧水 「熊野奈智山」
便利!手書き漢字入力検索