...確かにそれだけ楽天的もしくは諦念(ていねん)的であったゆえではないであろうか...
石原純 「日本文化と科学的思想」
...彼は諦(あきら)め顔(がお)にいって...
海野十三 「脳の中の麗人」
...半ばこんな風にも諦(あきら)めて居た...
相馬泰三 「夢」
...その内に一箇月あまりの日がたつてからもう諦めてゐた彼の女の手紙が築地の病院から来た...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...ほんに待つ身につらい落葉かなだ!もう諦めて...
種田山頭火 「其中日記」
...彼のほうではもう諦らめて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...今はもう仕方もないことと諦めましょう...
豊島与志雄 「反抗」
...勿論娘の死を悲しみはしたものの其の悲しみは月日と共に諦のつく悲しみであった...
永井荷風 「春雨の夜」
...いくら書物を読んでも腹の足(たし)にはならないのだと諦(あきら)めました...
夏目漱石 「私の個人主義」
...やがてそれも悲しい諦めとなって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...このまゝ諦めるにしては...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お靜は諦めたやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...おかみは、何か大切なもの、あるいは命よりも大切なものを探そうとでも、するように、暗い奥の間をウロウロしていたが、大山の、これも異常な響を持った言葉に、諦めたのか、見付ける事ができたのか、下駄をつっかけて表に飛び出して来た...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...すなわち真俗二諦の教義はその根源において末法思想に関係して...
三木清 「親鸞」
...回教は何事も上帝の思(おぼ)し召しのままと諦めるべく教える...
南方熊楠 「十二支考」
...お諦めになりませんでした...
夢野久作 「少女地獄」
...それは諦めてしまっているもののようであった...
吉川英治 「黒田如水」
...諦(あきら)めるほかはないのだが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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