...偉大の意識の中にも眞に侮蔑に堪へたる空虚と自己諂諛とを見る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...さうしてこの成長の意識は或は自欺より生れて自己諂諛となり...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...クサカはまだ人に諂(へつら)う事を知らぬ...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...今の言葉を若しやお諂辞(せじ)とでも取られたかと思つたのだらう...
石川啄木 「鳥影」
...経文を誦して以て仏に諂(へつら)う...
田中貢太郎 「令狐生冥夢録」
...ニコデムスは長老に媚び諂(へつら)つてゐるやうに見えてならない...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...諂諛(てんゆ)の笑を以て応えて良いものか...
中島敦 「妖氛録」
...彼らの諂諛(てんゆ)を見破るほどに聡明(そうめい)ではありながらなお真実に耳を傾けることを嫌(きら)う君主が...
中島敦 「李陵」
...阿諛(あゆ)と諂佞(てんねい)に取巻かれ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...阿諛(あゆ)と諂佞(てんねい)に取卷かれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...肩をそびやかして諂(へつら)い笑い...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...諂(へつら)い家はさけねばならぬという...
矢部貞治 「政治学入門」
...却って諂佞の臣と主人の口からまでいわれる...
吉川英治 「三国志」
...長史董昭(とうしょう)が諂(おも)ねって彼にこうすすめた...
吉川英治 「三国志」
...諂(おもね)るわけではございませんが...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼の勢力へ諂(へつら)うのはいやだと思った...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...ひとに屈したり諂(へつ)らうことなど知りそうもないが...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...「其の鬼(き)に非ずして祭るは諂(へつら)うなり...
和辻哲郎 「孔子」
便利!手書き漢字入力検索