...総てにおいてその時代やその人物やその他に調和するよう誠実に舞台が造られているのである...
淡島寒月 「活動写真」
...手古奈は茅屋の主人としても井戸端の主人としても能く調和する...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...何とかしてそれらの施設が日本座敷と調和するように工夫を凝らす風があるのは...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...日本座敷に調和するものがいろ/\売り出されているが...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...世界の情勢に適応する用意と現代の国家の精神に調和する考えかたによって...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...理性と正義とに合致するように諸人格の使命を調和することにある...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...才能の優越が階級の優越と調和するときにしか...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...トルコ珈琲のすこし酸いような渋い味いは埃及(エジプト)煙草の香気によく調和するばかりでない...
永井荷風 「砂糖」
...彼女はわが夫を世の中と調和する事の出来ない偏窟な学者だと解釈していた...
夏目漱石 「道草」
...この背景(若し背景といふことが出来るならば)ぐらゐ邪魔にならず又多くの曲目とよく調和するものはない...
野口米次郎 「能楽論」
...明るい楓材(かえでざい)を張りつめたこの船室にたいへんよく調和する...
久生十蘭 「キャラコさん」
...だがこの二つは決して調和する代物ではない...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...今度は内容外観追々に季節々々の美しさを調和するやうなデザインが欲しい...
正岡容 「寄席風流」
...絵具を十分に調和するひまさえなく...
正岡子規 「病牀苦語」
...古來の多くの哲學的傾向と調和するばかりでなく...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...言葉と節とが調和する時と...
宮城道雄 「声と食物」
...渾然として調和する...
柳宗悦 「工藝の道」
...世の中には律のような性情の妻と調和する人間があるかもしれない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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