...あたりの靜寂と月の光とに調和するやうに思はれた...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...今日の有様は水の平準に拡がるが如き勢いで物が調和する...
大隈重信 「女子教育の目的」
...さてその書斎の出来栄に調和するだけの額や軸物の持合せが少しも無い...
薄田泣菫 「贋物」
...それ自身としては格別のものでもない軸物の何処が調和するのかと云えば...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...然(しか)るにこの二個の力は時によって良く調和することと然らざる事とがあります...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...思うに仏教の根底にある無常観が日本人のおのずからな自然観と相調和するところのあるのもその一つの因子ではないかと思うのである...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...才能の優越が階級の優越と調和するときにしか...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...溝川が貧民窟に調和する光景の中(うち)...
永井荷風 「日和下駄」
...溝川が貧民窟に調和する光景の中(うち)...
永井荷風 「水 附渡船」
...その画に調和するような俳句を考えている暇がなかったのである...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...――凡(すべ)てこれら先生の服装に調和するほどに...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...家具なども調和するように工夫されてあるので興味を喚び起されるが...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...だがこの二つは決して調和する代物ではない...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...もって一身の働きを調和するなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...調和すると考へられるところに求められなければならぬ...
三木清 「歴史哲學」
...日本人の食物は多く二味か三味で成立っているが僕の家では注意して必ず五味を調和する...
村井弦斎 「食道楽」
...渾然として調和する...
柳宗悦 「工藝の道」
...最もよく調和する洋服が流行するようになった...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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