...古人の糟粕(さうはく)を嘗(な)めないなどとは誰でも易々と放言し易い...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...……国技館の隣(とな)りに回向院(ゑかうゐん)のあることは大抵(たいてい)誰でも知つてゐるであらう...
芥川龍之介 「本所両国」
...誰でも必要な小づかいはそこから勝手にとることになっていました...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...若し誰でも地面の下で働いてゐる真黒な坑夫共の軍隊を見る事が出来たら...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...今日の位地を占め得るに至つたかと考へるに恐らく誰でも直に気の附くことであらうが...
丘浅次郎 「人類の将来」
...誰でも年を追って自然の変遷を経るもののように見える...
寺田寅彦 「宇都野さんの歌」
...人間の社会生活に於ける日常的な実践(或いはその特殊な場合として科学上の実験)によってしか蓄積され得ないということは誰でも知っている...
戸坂潤 「技術の哲学」
...そういう場合に誰でも普通に云いそうなことを――故郷の人達に心配さしてはいけないとか...
豊島与志雄 「香奠」
...誰でもこれにさいなまれないわけにゆかないのです...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...誰でも思うだろう...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...誰でもの人の驚異と疑惑とを代表して発表されました――帰った帰った七兵衛おやじが帰った嬉しい嬉しい七兵衛おやじがやっとこさと戻った戻ったと思ったらやっとこさと丸坊主丸坊主丸坊主七兵衛おやじが丸坊主やっとこさと丸坊主七兵衛が...
中里介山 「大菩薩峠」
...その仲間の誰でもを褒めたとも譏つたとも理由(ワケ)の分らない噂――まあまあ噂――さうつまり噂なんだ...
中原中也 「蜻蛉」
...誰でもすぐ顕微鏡写真を思い出す...
中谷宇吉郎 「自然の恵み」
...――誰でもそういう人が...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...誰でもちょっとおかしくなるときがある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...誰でも人間は逃げなければならなくなったら...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...誰でもきわめてひかえ目にでなければ宗教について書いてはならないという掟には...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「それくらいなこと誰でも分りきっていることのようで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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