...両者の差別は誰でも言ふやうにはつきりしてゐないのに違ひない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...どうせ誰でも死ななくてはならないのだ...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...誰でも歓迎しないであろう”“それは或る重大なる政治的狙いを秘めたる某国の謀略だと認めざるを得ない”――まあ...
海野十三 「宇宙尖兵」
...誰でもが初夏六月の尖鋭な...
薄田泣菫 「独楽園」
...誰でもそんな工合に横着な気取り方をしてみたくなるものらしいのね...
太宰治 「お伽草紙」
...女のひとは、誰でも、男のひとを尊敬しているし、なにかしてあげたいと一心に思いつめているのに、ちっともそんなことに気がつかないで、ただ、あなたを幸福にできるとか、できないとか言っては、お金持ちのふりをしたり、それから、――おかしいわ、自信たっぷりで、へんなことするんだもの...
太宰治 「火の鳥」
...今はもう誰でも彼でも褒め上げて宥(ゆる)してしまいたい気分で...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...その沼のみえる谷一つ手前までは誰でも登れるけれども...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...誰でもこの街のことをよく知っている人が...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...大人というものは誰でも自分の知ることに限りがあるのを知っている様子なのにでなければ単に青江が自分を裏切ったのだと信じ切ってしまえば万事が終るではないか...
豊田三郎 「リラの手紙」
...ほかの仕事は誰でもやれますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...鉄工場などで、廻転砥石(といし)で刃物をとぐ時、赤い火花が散ることは、誰でも見ている...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...首筋――あのぼんのくぼが急所だといふことは武藝の方ではわかつてゐることでせう」「それくらゐのことは誰でも知つてゐる――あれくらゐのことなら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...歌の調子又そのよしあしを判別し得る人なら誰でも気がつく筈である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...此通り誰でも研究といふ程の研究はせずとも...
二葉亭四迷 「エスペラントの話」
...誰でも宴会を――野外での大仕掛な饗応を催したい者には...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...一体誰でも「己は神を信ずる」と云うことが出来ると思うかい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...「損をするのは誰でもない...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
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