...家の別嬪さんは今日誰々に秋波(いろめ)を使つた?』と云ふ樣の事を云はせる...
石川啄木 「菊池君」
...誰々(たれ/\)の繪(ゑ)にも見(み)るが可(い)い...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...馴染(なじみ)の誰々さんも入っている――たったそれだけのことで...
海野十三 「空襲葬送曲」
...小林……小林を始め婦人ではあり得ない」「婦人でないというと誰々のことだ」「沢山の容疑者がある...
海野十三 「地獄の使者」
...残(あと)の七人は誰々(たれ/″\)でござりまするな...
薄田泣菫 「茶話」
...誰々の妾(めかけ)であったなどというようなことが伝えられているが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...自分は知名の文士の誰々の種の出所をちゃんと知っている...
寺田寅彦 「随筆難」
...今、この同志より、十人が去ったなら、斉彬公から、誰々は、何うしたか、と、すぐ聞かれるは必定、一日、二日なら病気でも胡麻化されようが、十日、二十日となっては、免れぬ...
直木三十五 「南国太平記」
...勘弁ならん――」「誰々が...
直木三十五 「南国太平記」
...遠國の者は誰々だらう」平次は此處まで追ひ詰めて行つたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...以下誰々にされたお役人や偉い人達の中には...
三浦環 「お蝶夫人」
...からだの加減(かげん)の悪(わる)いものは誰々(だれだれ)だ...
宮沢賢治 「学者アラムハラドの見た着物」
...決して人間の誰々を書いてみたいといふ氣が起つて來ない...
室生犀星 「末野女」
...同じく舟を椋湖に泛べた緇素(しそ)とは誰々か...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...誰々と、名も居る所も、明白に分っていたが、朝廷の臣である、しかもみな後醍醐の寵臣なのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...「かしこに誰々を...
吉川英治 「新書太閤記」
...では誰々、あんなバカに何が書ける...
吉田茂 「私は隠居ではない」
...誰々? あれあ、書かなくったって云うことは判ってる、って具合で、頼む相手が無くなっちまうと思うんだが、そうはなりませんかね...
吉田茂 「私は隠居ではない」
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