...『誰々? 集るのは?』『十人許(ばか)しよ...
石川啄木 「鳥影」
...新地などと言う廓方面の一流の誰々言う知名の美人にしても沢山みるけれども...
上村松園 「三味線の胴」
...いったい誰々のことであろう)と...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...残(あと)の七人は誰々(たれ/″\)でござりまするな...
薄田泣菫 「茶話」
...誰々は、このような言葉でもってほめて呉れる...
太宰治 「猿面冠者」
...しまいに「フィリッピンの誰々さあん」と呼ぶので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...誰々がここまで来る幸福をもっているだろう...
徳田秋声 「挿話」
...「あの人は誰々の線だ」等と云う言葉が最近流行する...
中井正一 「言語は生きている」
...会津とか、桑名とか、譜代の誰々、旗本に於て少なくとも小栗とか、勝というものが、口の端(は)に上らなければならない場合に、意外にも、一人の出家僧を以てこれに答えた鈴木安芸守も、山におればこそ、わが田に水を引くのではない、わが山に水を上せるものだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ゴルフリンクの見晴しや誰々の別荘は何のあたりだなどゝ...
牧野信一 「湖の夢」
...此日に丸山の榛軒の家に来り会した老人の誰々なるかは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしは其供廻(ともまはり)の誰々であつたかを知らぬが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...キュロンがほかのお客様が誰々であるかを知らされるまではペリアンドロスの宴会に出席することを約束しようとしなかったことを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そうして誰々の作ということを尊ぶようです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...誰々か」「そこはよう聞きませぬが...
吉川英治 「私本太平記」
...そのほか、畿内(きない)、中国、四国にも」「評議は、まとまったのか」「ご裁可さえ給われば、ただちに、諸大名へ、兵の割当てと、発向の日を、布令(ふれ)るばかりに相なっておりまする」「征(ゆ)くのは、誰々か」「まず、この二階堂道蘊(どううん)、老いたりといえ、先陣のひとりに馳(は)せのぼるつもりです」「それから」「ご一族では、阿曾(あそ)ノ弾正少弼(だんじょうしょうひつ)、名越遠江守、大仏陸奥守(おさらぎむつのかみ)、伊具(いぐ)ノ右近大夫、長崎四郎左衛門」「外様(とざま)では」「おまちください」道蘊は、席次のつぎにいる工藤高景をかえりみて、代ってもらった...
吉川英治 「私本太平記」
...文中ではもちろん、問者は誰々、答えたのは誰と、いちいち明記はないが、質問者は大床(おおゆか)に居ながれた当夜の盲人三、四十人(例外として目あきの質問も出たかもしれぬ)と見てまちがいなく、答える方は覚一検校ひとりであったにちがいない...
吉川英治 「私本太平記」
...ナニ? 誰々、あれはつまらん奴だ...
吉田茂 「私は隠居ではない」
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