...舵座(かじざ)にいる父上の合図どおりに帆の上げ下げを誤るまいと一心になっている...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...諸君は彼等の口の余りに大なるを以て無数の蛙群(あぐん)なりと誤る勿(なか)れ...
石川啄木 「閑天地」
...運命の解釈さへ誤ることなければ...
石橋忍月 「罪過論」
...莫迦(ばか)に大きく見誤るのだ...
海野十三 「地球盗難」
...一歩を誤ると、かくの如くしてこれまで進歩した文明も、根本より転覆されるかも知れぬ...
大隈重信 「婦人問題解決の急務」
...その時ヘクト,ル剛勇のアキルリュウスに向ひ曰ふ、『あゝ神に似るアキリュウス、汝誤る、ヂュウスよりわが運命をまだ聞かず、空しく言(こと)を弄ぶ、 280汝巧みに喋々し、われを欺き、われをして、汝を怖れ勇と意氣忘れしめんと念ずるや?汝は槍に逃れ行く我が身の背をばよも刺さじ、勇氣溢るゝわが胸を刺せ、神明の寵あらば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そしてかかる任務は『プロレゴーメナ』によって見誤る余地もなく繰り返えして主張された(一七八三年)...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...アナロギーが性格を誤ることを吾々は前に指摘して置いた...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...言葉のルーズなのや軽薄なのは直ちに物の考え方を誤る恐れがあるし...
戸坂潤 「読書法」
...偉大なる戦略家といえども策を誤ることがある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...分類を誤ることがある...
内藤湖南 「支那目録學」
...国家の大事を誤ると慨いている――それが気の毒で...
中里介山 「大菩薩峠」
...法律に当らざる離縁法を世に公けにするは人を誤るの恐れあり...
福沢諭吉 「女大学評論」
...既に立論の根本を誤るときは其論及する所に価なきも亦知る可し...
福沢諭吉 「女大学評論」
...十干(かん)十二支(し)の年繰(としぐ)りを誤るということは有り得ないからである...
柳田国男 「海上の道」
...其の歸趨を誤ること無い筈である...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...時勢(じせい)のゆくてを見誤るなよ...
吉川英治 「黒田如水」
...わが家の流(りゅう)を誤るのみか...
吉川英治 「柳生月影抄」
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