...妄(みだり)に予を誣(し)ふるに...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...それを云ったように誣(し)いるのはいつもの川島の意地悪である...
芥川龍之介 「少年」
...或は知つて故らに曲解し、讒誣、中傷してゐますが、併し日本や露國のやうに亂暴な迫害を加へ、同主義者の自由、權利を總て剥奪、蹂※して、其生活の自由まで奪ふやうなことはまだありません...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...能く職分を守つて吠える者は直ぐ狂犬だと誣(し)ひて殺して了う時勢では公の恩沢は今更のやうに渇仰するよ...
内田魯庵 「犬物語」
...世を惑わし民を誣(し)い...
田中貢太郎 「牡丹燈記」
...然(しか)るに三奉行強(し)いて書載して誣服(ふふく)せしめんと欲す...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...意地の悪い讒誣(ざんぶ)が広まって...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...直ちに之れを皇室費にも反對するの意を表示したりと誣ひ以て氏を大不敬罪に問はむとしたりしに非ずや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...官界につきものの朋党比周(ほうとうひしゅう)の擠陥讒誣(せいかんざんぶ)による地位(あるいは生命)の不安定からも免れることができた...
中島敦 「李陵」
...今ノ人諡号墓銘等ニ於テ諛媚誣罔...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「青塚ノ説」
...捕物小説を読まざるものの誣言(ぶげん)である...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...福沢先生その誣罔(ふもう)を弁じ...
福沢諭吉 「徳育如何」
...当日より路頭にまよわしめた政府――その政府におぬしらは哀願しようともくろんでおる」「ご家老!」「誣言(ぶげん)か?」と...
本庄陸男 「石狩川」
...未熟な青年輩(はい)が老成の大家に向って讒誣罵詈(ざんぶばり)の文字を並べたり...
村井弦斎 「食道楽」
...第五に三人の中で讒誣(ざんぶ)に逢ふものがあつたときは...
森鴎外 「栗山大膳」
...十九世紀に於ける特相といふも誣言(ふげん)にあらじ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...またついに余を讒誣(ざんぶ)するに至りぬ...
森鴎外 「舞姫」
...いろいろと誣言(ふげん)し教唆(きょうさ)した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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