...誠に此世が情なく心細くなるが...
石川啄木 「葬列」
...誠に狐梟(こきょう)のすみかというも余(あまり)あり...
泉鏡花 「一景話題」
...誠にビルダデ独特の筆法である...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...これは誠に悪い傾向であります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...この不動様の三尊を彫り上げるということは彫刻の稽古としては誠に当を得たものであって...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...誠に申し兼ねますが...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...これも誠に御誂え向きの話である...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...誠に驚くべき蒐集である...
中谷宇吉郎 「『雪華図説』の研究後日譚」
...またはそれらの交りなのかそこの処は記憶が誠にはっきりしていないが...
長谷川時雨 「流れた唾き」
...こういった我らの客にとって誠に悦ばしい評判が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...誠に値(ね)がない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...ちょっと聞くと誠に出任せな譫語(たわごと)のようだが実は支那に古来虎多く...
南方熊楠 「十二支考」
...この者ら誠に畜生で作法を弁えぬと言うと...
南方熊楠 「十二支考」
...あのように相異なる行動があのように連綿として相接し、両者の境目継ぎ目にさえ何らの断絶(とぎれ)・何らの変化・も感じられないのは、誠に奇跡である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...誠に何でもない小さな事のようだが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...誠に大きな意味を含む事になったのです...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...私一人で誠に行き届きまっせんで……ヘイ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...義貞と与党(よたう)一類を誅伐(ちゆうばつ)して天下平穏の来(きた)らん日を一日も早かれと汝(なんぢ)の忠誠に待つという意味のものだった...
吉川英治 「私本太平記」
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