...翠帳紅閨(すいちょうこうけい)に枕を並べて比翼連理(ひよくれんり)の語らいに夜の短かさを嘆ずることとはなった...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...伊邪那岐ノ命語らい給わく...
高木敏雄 「比較神話学」
...あれほどおむつまじいおん語らいでござりましたから...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...さらに山木を語らいて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...「太郎どのが一味と語らい...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...あの方は私といつになくお心をこめてお語らいになられ出した...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...その間に亀その親族のある一亀を語らい当日川の此方(こなた)に居らしめ自分は川の彼方(かなた)に居り各々ラトマル花莟一つを口中に銜(ふく)む事とした...
南方熊楠 「十二支考」
...わたくしと青年との語らいを...
村山俊太郎 「石をしょわずに」
...笑いつつ語らいつつ安らかに作る...
柳宗悦 「民藝四十年」
...妻の龍代と語らい誓った事もありました...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...「――すぐ取囲んで、何者ぞと、取糺(とりただ)しましたところ、頭目らしき真っ先の男がいうには――自分ことは、黄祖の手下で、甘寧(かんねい)字(あざな)を興覇(こうは)とよぶ者であるが、もと巴郡(はぐん)の臨江に育ち、若年から腕だてを好み、世間のあぶれ者を集めては、その餓鬼大将となって、喧嘩を誇り、伊達(だて)を競い、常に強弓、鉞(まさかり)を抱え、鎧を重ね、腰には大剣と鈴をつけて、江湖を横行すること多年、人々、鈴の音を聞けば……錦帆(きんぱん)の賊が来たぞ!錦帆来(きんぱんらい)! と逃げ走るのを面白がって、ついには同類八百余人をかぞうるに至り、いよいよ悪行を働いていたなれど、時勢の赴くを見、前非を悔いあらため一時、荊州に行って劉表(りゅうひょう)に仕えていたけれど、劉表の人となりも頼もしからず、同じ仕えるなら、呉へ参って、粉骨砕身、志を立てんものと、同類を語らい、荊州を脱して、江夏まで来たところが、江夏の黄祖が、どうしても通しません...
吉川英治 「三国志」
...海を越えての暗黙なお語らいが疾(と)くより交わされていたはずです...
吉川英治 「私本太平記」
...たとえ父君以下、門徒ことごとくこの地をお去りあろうとも」と、号して、さらに防塁を築き、同心を語らい、廻文を飛ばしなどして、「信長と最後の一戦せん」と、激気いやが上にも、昂(たか)いものがあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...それは臣下との語らいというよりは茶友を迎えているすがただった...
吉川英治 「新書太閤記」
...ときには骨肉のごとく語らい...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...秘かに語らい合うて来た仲間の殿輩(とのばら)はどうなるか」「政子も考えておりまする」「どう? ……どう考えてか」「落着いてください」「ばか...
吉川英治 「源頼朝」
...疎遠にして夫婦は特に親近にし私房の中に語らい楽しむ「ウーム...
吉川英治 「宮本武蔵」
...何か語らいながら...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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