...伝奇の精髄を論じてアリストテレスの罪過論を唯一の規則とするは既に偏聴の誚(せめ)を免れず...
石橋忍月 「罪過論」
...原因に注目する者を称して猶ほ偏聴の誚を免れざるものとなす乎...
石橋忍月 「罪過論」
...とうとう逢って誚(せ)めてやろうと思って扉を叩いた...
田中貢太郎 「黄英」
...怒って王家へいって汚い詞で王を誚(せ)めた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「珊瑚」
...―――――「おれはおれの躯を愛しそこねた……何もかも最後に近づいた……悪口の矢をたてられ……誹謗の疵痕(きずあと)……悪感情の悪戯(いたずら)……侮辱と意地悪……譏誚(きしょう)……嘲笑と挑戦……嫉妬?……嫉妬!……復讐……おれはおれの躯を愛しそこなった……」彼が自分へ向って呟く小言は...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...世の誚(そしり)人の蔑(さげすみ)も迷へるものは顧(かえりみ)ず...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...時人譏誚(きしょう)せざるなきなり〉...
南方熊楠 「十二支考」
...その後諸王馬を殖やす事盛んで予言者輩これを誚(そし)った事あり...
南方熊楠 「十二支考」
...牀(とこ)で猴と誚(そし)り...
南方熊楠 「十二支考」
...遼豕(れうし)の誚(そしり)を甘受することとしよう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...榛※(しんこ)翦(き)るなきの誚(そしり)は甘んじ受くる所である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...好色の誚(そしり)は榛柏の兄弟皆免れなかつたが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...是(ここ)においてや僭越の誚(そしり)が生ずる...
森鴎外 「細木香以」
...苦界と誚(そし)るなり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...芸人があるいは人の誚(そしり)を辞することを得ざる所であろう...
森鴎外 「渋江抽斎」
...あるいはそれではギョオテに済むまいと誚(せ)められるかも知れない...
森鴎外 「不苦心談」
...人の誚(そしり)をかえりみない...
森鴎外 「空車」
...多少こんな意味の誚(せめ)を受けずにはいられぬはずではあるまいか...
森鴎外 「訳本ファウストについて」
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