...肝腎(かんじん)の誘惑する相手が...
芥川龍之介 「煙草と悪魔」
...渡瀬を誘惑するように渡瀬には聞こえるそんな調子で...
有島武郎 「星座」
...私は浅草の十二階下辺の私娼がさま/″\に変粧して迄男子を誘惑すると云ふ話を可なり沢山聞きましたし...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...わたしたちに紅(あか)い弱い葡萄酒(ぶだうしゆ)を注(か)けて誘惑する...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...そんな条件を持ち出して正直な女の児を誘惑するのは卑怯ぢやありませんか...
谷崎潤一郎 「戯曲体小説 真夏の夜の恋」
...若(も)し譲治さんを誘惑する気なら...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...蚯蚓(みみず)の数珠(じゅず)を束ねたので誘惑する方法がある...
寺田寅彦 「柿の種」
...それが折から金につまった小娘を誘惑する...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...聞こえてもそれはややもすれば悪魔の誘惑する声としか聞かれないかもしれない...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...良家の娘を誘惑するために...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...あなたを誘惑するつもりではなかった...
豊島与志雄 「失われた半身」
...私の方から誘惑することも出来た筈です...
豊島与志雄 「女と帽子」
...俺をいつも誘惑する...
豊島与志雄 「自由人」
...我々人間の欲望にふさわしいこのような教説や約束で我々を誘惑する気だな!」ということが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...せっかく聖なる状態になっても再び男性を誘惑することになろう」などと心配しているのだから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...生徒を誘惑する先生がよく居るからである...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...団長ってどんな仕事をしているのでしょう」「さあ……何でも中学生や高等学校生徒を誘惑するのが上手だと云いますがね...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...これが先ず感覚の或る一つの特長だと煽動してもさして人々を誘惑するに適当した詭弁的独断のみとは云えなかろう...
横光利一 「新感覚論」
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