...著者 誌す...
今村明恒 「地震の話」
...兄はどんな手紙にも必ず「親展」と書き誌す癖があることを思い出して...
豊島与志雄 「悪夢」
...この作品から得た上述のイメージを書き誌すだけに止める...
豊島与志雄 「文学以前」
...私達が勝手に名づけた村の居酒屋アウエルバツハの酒樽に凭つて誌す一九三〇年四月九日が...
牧野信一 「歌へる日まで」
...代りに思ひ出の凧に就いてのみあの様に散漫に書き誌すより他はなくなつてゐるのだ...
牧野信一 「鱗雲」
...「T様といふのは、これは何かね?」日記の「来信」のところに、兄様のお友達の武田さんが、今日もまたTとだけ誌した封書を寄したのだが、生憎それを叔母様から手渡されたので寄んどころなく、さう誌すと、早速見とがめられてしまつた...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...若き二人のXとYは次に誌すやうな会話を取り交して別れて行つたのである...
牧野信一 「くもり日つゞき」
...ハリーはトムソンの部屋に泊り余は下宿に戻り日記を誌す...
牧野信一 「サフランの花」
...或る必要を覚えるので余儀なく誌すのであるが――...
牧野信一 「心象風景」
...佗しいなどゝいふことはわたしは文字を誌すにも控たいやうな言葉なのであるが...
牧野信一 「痩身記」
...誌すと厭に尤もらしいが夢の中では仲々の嵐である...
牧野信一 「断酒片」
...誌すならば、今日は、何か総体的に形式を重んじた古流の一文を念としたのであるが、それには私の筆は余りに不自由である...
牧野信一 「断想的に」
...小説の月評的感想かを誌すつもりであつたが...
牧野信一 「途上日記」
...この僕のフエンシングに就いての幾つかの息苦しいエピソードを誌すつもりでペンを執りましたが...
牧野信一 「僕の運動」
...彼に日記を誌すことを命じた...
牧野信一 「貧しき日録」
...これを誌すだけでも相当の退屈を味つた...
牧野信一 「貧しき日録」
...その読後感を誌す目的で毎月つゞけて月々の多くの雑誌を読んで来た...
牧野信一 「浪曼的時評」
...(昭和二十七年四月九日 都ホテルにて誌す)草の実抄第七巻「みちのくの巻」が出来たのをひもどきながら...
吉川英治 「随筆 新平家」
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