...今は後めたいよりもむしろ誇らしいくらいだった...
芥川龍之介 「春」
...私は誇らしい気持になって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...彼等の「苦悩」は一種純真に誇らしい貴い苦悩とされ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...誇らしい石の台座からよほど以前にずり落ちたわたしの魂が跪いてさう申します...
富永太郎 「癲狂院外景」
...新世紀の「すべての上に栄あるドイツ」(ドイチェラント・ユーバー・アーレス)という大ドイツ帝国のこの合言葉はこの金融体制のドイツの最も誇らしい思い出である...
中井正一 「美学入門」
...松次郎はもう二度ばかり門附(かどづ)けに行ったことがあるので、一向平気だったが、始めての木之助は恥(はずか)しいような、誇らしいような、心配なような、妙な気持だった...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...もっとも美しい誇らしいシンボルだったのだ...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...信仰を持たないと公言して誇らしい顔をするが...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...誇らしい調子で書いてあった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...誇らしい態度が却つて抵抗しがたく人を惹きつけるのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...あなたが與へ手であり保護者であるより以外の役を輕蔑(けいべつ)してゐらしたあの誇らしい獨立の時代のあなたよりも好きなんですの...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...誇らしい満足があった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...心の奥底では嬉しいやら、誇らしいやら、楽しいやら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...誇らしいとか公明正大だとかは今まで何も報道されていない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...嬉しいやら誇らしいやら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...やはりその経験は子供にとって誇らしいものにもなるでしょう...
宮本百合子 「悔なき青春を」
...山田先生一家は快く私を受け入れてもとの女中部屋の三畳の部屋をあてがってくださりお子さんのめんどうを見たり家事の手伝い、使い走りにしばらく過した後でその頃先生が講師をなすっていた夜間の私立大学の文科の聴講生に編入してもらって勉強できるようになりました、後から思うと、当時人手の不足した頃でそれまで使っていた女中が居なくなりちょうど私がそこへ来て、女中代りに使われたわけですけど若い田舎者の私は朝から晩までコキ使われても、苦になりません何よりも、夜だけでも勉強が出来るのです時々は先生の助手としてカバンを持って教室や講演会へお伴をしたり先生の書斉で原稿の清書をさせられたりするのもおそれ多いような、誇らしいような、気がしますただ幸福で、ワクワクと夢中になって働らき、本を読み、飢えたように、物を見つめ先生の言葉に聞き入りました、どんな物を見ても、言葉を聞いても私には、すべて光りが強過ぎて理解することはできませんでした、理解しないままに、のみこんだのです、とにかく私はガツガツとただガツガツと、それがなんだか自分では知らないで尊敬する先生の言葉をのみこみました...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...その顔には誇らしい自尊心と...
山本周五郎 「青べか物語」
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