...誂へた辨當が遲いと言つて給仕に劍突(けんつく)を喰はせることもない...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...むかし風に誂(あつら)えたんでしょう...
泉鏡花 「薄紅梅」
...打って付けのお誂(あつら)え向きという女がある...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...『お誂へは』と問ふ...
大町桂月 「川魚料理」
...」「ビリーはそれにゃお誂(あつれ)え向きの男だったな...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...或(ある)夜鰻を誂(あつら)え八重吉と一酌中(いっしゃくちゅう)...
関根黙庵 「枯尾花」
...持(もっ)て来てくれと誂(あつら)えられましたと話され...
関根黙庵 「枯尾花」
...盲のために肉菜汁(スープ)とふかし肉を誂えた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...構外へ出て人力車(くるま)を三台誂(あつら)えた...
徳田秋声 「足迹」
...女中代りの小娘が盆に載せた茶を置いて行くのを呼び留め親子丼を誂へた後...
永井荷風 「男ごゝろ」
...一人で行って誂(あつら)えておいでな...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...――もっともそれは昨夜お返し申しましたが」「それにしちゃお年玉の手拭を誂えたのは可笑(おか)しいな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そこへ出来てきた誂え物を押しやって...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...さっそくこの人のために松の木の棺を誂(あつ)らえときなさい...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...ひる終って日比谷三信ビルの眼鏡屋へ誂へに行く...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...獻立表によつて二三品料理を誂へたあとで...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...居ねえといふのは誂(あつら)へたやうだ」といふ...
三木竹二 「いがみの権太」
...剥(は)げた盆の上にお誂(あつら)えが乗ってくる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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