...今晩の話手が何事か怪異な物語を話し出すのを...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...私が話し出すとみな見合って笑っているというような有様...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...そいからだんだん話し出すのん聞いてますと...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...さういふ名所があると申すのではないのでございますね?』『さう土地のものは申してをりますのう……』老尼は一つ一つ珠數を數へながら段々話し出すのだつた...
田山花袋 「道綱の母」
...前夜の話題をまた話し出すような工合に...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...どうしたら彼女が話し出すだろうかと思い惑ってる所へ...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...彼が口を開いて話し出すと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...三言話し出すや否や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...話し出すのに困った...
豊島与志雄 「自由人」
...そして静かな声で話し出す...
豊島与志雄 「病室の幻影」
...或いはベラベラと話し出す男ではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...余は最後に美しい婦人に逢(あ)った事とその婦人が我々の知らない事やとうてい読めない字句をすらすら読んだ事などを不思議そうに話し出すと...
夏目漱石 「倫敦塔」
...自分の日常のことを話し出す...
正岡容 「寄席」
...身をくねらせて話し出すのでした...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...久米之丞が話し出す用件を神妙に聞き終りました...
吉川英治 「江戸三国志」
...思うまま話し出すと...
吉川英治 「新書太閤記」
...わたくしの事は、お案じくだされますな」「いや、そうか」――実は、一時でも別れるといったら、涙でも見せられはしないかと、頼朝は、話し出すまで、密(ひそ)かに案じていたが、かえって、(わたくしなどに後(うし)ろ髪(がみ)を引かれ遊ばすな)と、励ますような妻のことばだったので、ほっとしたり、何かまた、心に足らないものを覚えたりした...
吉川英治 「源頼朝」
...思わず僕の心の底をみすかされたような気がしたんだ』とぽつりぽつり話し出すのであった...
蘭郁二郎 「蝕眠譜」
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