...無礼を詰る気持にはなれなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そしてその低く深く垂れこめた息詰るような霧の中を...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...」義直は呼吸が詰るやうに苦しかつた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...詰る所は此の人民が貧困に陷り――人民が貧困に陷るのは急激に來る...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...そうでなければ馬め自身が行詰るところまで行って...
中里介山 「大菩薩峠」
...何だか息詰るやうなもの...
中原中也 「アンドレ・ジイド管見」
...水に入って溺れず……」だけで独仙君ちょっと行き詰る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...熊谷三郎兵衛の誕生祝の御座敷だよ」「そいつは気が詰るだろうな」「此方が新聞記者だ...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...息詰るような瞬間...
久生十蘭 「魔都」
...詰る処婦人の権力を取縮めて運動を不自由にし...
福沢諭吉 「女大学評論」
...喉の詰る思ひがした...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...暗に私の無責任を詰るのです...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...何となく息詰る思ひに打たれた...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...うっと喉(のど)へ声の詰るのが聞えた...
山本周五郎 「追いついた夢」
...胸さきの詰るような気持で...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
...詰るところ差引の損得は無かったかも知れません...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...そのために間隔が詰るのである...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...ある時は息の詰る様に...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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