...怪人と侠青年との息詰まるような睨み合いが続いた...
海野十三 「蠅男」
...掛図、標本、器械などを教室に持ち出すことは有つても、之は、たゞ言葉で説明し足らざる所を補ふため、或は教へ聞かす事柄を実物で示すためであつて、詰まる所、児童をして聞いたことを信ぜしめるための方便物たるに過ぎぬ...
丘浅次郎 「疑ひの教育」
...何やら息が詰まるようになりまして...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...暫く息が詰まるような...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...息の詰まる完全な無音――この大平原に命の影ひとつとしてない...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...息詰まるような一年を振りかえると...
徳田秋声 「縮図」
...ぐっと息が詰まる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そして大井久我之助がそれを呑む――といふ息の詰まるやうな時分を狙(ねら)つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...気の詰まるような事をしている八五郎ではありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...詰まるところは飼犬に手を噛(か)まるるものなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...丸田は息が詰まるやうで返事が出来なかつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...胸は詰まるようで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...息の詰まるような一面の灰色になっている...
シュミットボン Willhelm Schmidt-Bonn 森鴎外訳 「鴉」
...息の詰まるやうな冷たい処にゐました...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...母が去ったあとは家計が詰まる一方であるのに...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...かれらにはつねにせっぱ詰まる条件が付いてまわるし...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...息詰まる重苦しさとのほかには何ものもなかつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...新九郎は返辞に詰まるばかりでなく...
吉川英治 「剣難女難」
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