...切迫(せっぱ)詰まった運命に直面した人間に...
橘外男 「仁王門」
...十二月も押し詰まった或(あ)る日の夕暮の五時頃に...
谷崎潤一郎 「途上」
...前衛に立って戦う天体物理学者のある行き詰まった考えの中に...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...何かぎっちり詰まった鞄(かばん)を提(さ)げて...
徳田秋声 「縮図」
...下を硝子戸の本棚にして金字の書巻のギッシリ詰まった押入を背にして...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ボーイ長はうれし涙に詰まったような鼻声で言った...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...彼はそこに一杯詰まった機知を見出せると当てにしていたが...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...この大きな旅行鞄(かばん)に詰まった正装服をナナ・ラウと侍従が昼食後...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...第四十六章 二局の指し手マクスグラジャ大将が一瞬返答に詰まった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...一ぱいに詰まった見物席の中で...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...これらがせっぱ詰まった状態にぶっつかると...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...「わたしもばかだったんです」おつるは鼻の詰まった声で云った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...言句に詰まったことを隠す法も知らず...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...とうとう思案に詰まった上...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...切羽詰まった秘密の処分(さばき)は...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...行き詰まったところがこの三つの鼻の表現のうちどれかになってしまうよりほかに...
夢野久作 「鼻の表現」
...して貴公のお名前は?」「拙者は」グッと詰まったが孫兵衛...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...せっぱ詰まった事情でそこに雨宿りしているということは...
若杉鳥子 「雨の回想」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??