...然れば、私大(おほい)に仰天致し、早速下男共々、介抱仕り候所、漸(やうやく)、正気づき候へども、最早立上り候気力も無之、「所詮は、私心浅く候儘、娘一命、泥烏須如来、二つながら失ひしに極まり候...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...所詮小説家になり得るものはなり...
芥川龍之介 「小説作法十則」
...所詮支那程下らない国は何処にもあるまいと考えた...
芥川龍之介 「長江游記」
...所詮古へのひとのやうな出家といふかたちにゆく人であつたとしか思へない...
小穴隆一 「二つの繪」
...詮索(せんさく)的な眼を俺たちに放っているのを見た...
高見順 「いやな感じ」
...このような有様では詮ないことじゃ...
太宰治 「ロマネスク」
...文字通りその日ぐらしとなつてしまつたから詮方ない...
種田山頭火 「行乞記」
...本場の奈良で詮議(せんぎ)してもらったら...
寺田寅彦 「錯覚数題」
...どの法廷も詮議(せんぎ)をしたものはなかった...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...已に十時をも過ぎたれば詮術もなく...
濱田耕作 「シュリーマン夫人を憶ふ」
...」圭介がもうその追究を詮(あきら)めたように云うと...
堀辰雄 「菜穂子」
...詮ずるところ愚身が信心にをきてはかくのごとし...
三木清 「親鸞」
...固定して古典詮索の興味よりも...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...詮索(せんさく)すればなにが出て来るかわからない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...廖化(りょうか)も途中で討たれたかどうしたか、所詮、援軍を待つ望みも絶えた」と、絶望を洩らした...
吉川英治 「三国志」
...どこかで遊んでいた千寿王(後ノ足利義詮(よしあきら))と...
吉川英治 「私本太平記」
...人の心をよくつかむだけを習うがいい」「義詮がこれと頼みにしてよい人物は...
吉川英治 「私本太平記」
...所詮(しょせん)ふたたび乱世じゃ...
吉川英治 「新書太閤記」
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