...空拳を以て彼等が軛を脱せむと試みしなり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...試にその一、二句を抜載して見れば、後の月ちんばの馬に打ち乗りて鉄(かな)網の中にまします矢大臣銘を賜はる琵琶の春寒意地悪き肥後武士(ざむらひ)の酒臭くこの連句を作ったことがもとになって、私と漱石氏とは俳体詩と名づくるものを作ることになった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...「試(ため)すつもりか何だか知らないけれど...
徳田秋声 「縮図」
...精々道徳律の上での反逆をしか試み得ないのだが(之は皮肉ではないので...
戸坂潤 「思想としての文学」
...日本の文学者達が最近唱え出して創作に於てその試みを多少とも実現しようとしていると云われている「行動主義」に就いて...
戸坂潤 「思想としての文学」
...第一編は、クリストフの若き生(曙(あけぼの)、朝、青年)を包括し、家庭および小さな郷国の狭い境域における、彼の感覚と心情との覚醒から、試錬までを含む...
豊島与志雄 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...――当時の風俗を変えようと試みてるその自由の精神は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いつでももらい下げ運動は試むるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...試掘中とかで、鉱山とはいえ、ひっそりともの音もない...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...中央試験所を出て...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...若し反抗を試みるならば...
葉山嘉樹 「工場の窓より」
...各々の面が試行の度ごとに同様の蓋然性と可能性で現れると考えさせる...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...尚も切りにポンポンと試みてゐた...
牧野信一 「妄想患者」
...試みに看(み)るが好(よ)い...
森鴎外 「渋江抽斎」
...私どもが試みた沖縄風物の映画も小作品に過ぎませんが...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...試みに一つの漆器を想い浮べよ...
柳宗悦 「工藝の道」
...「かくまでに無念と思いつめている大願の試合をむざと打ち込んでしまうのは余りに不愍(ふびん)である...
吉川英治 「剣難女難」
...試合を挑(いど)まれたも同じこと...
吉川英治 「山浦清麿」
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