...じゃそれを娯しみにしているが……あの淡海節に詠みこんだ『この子を生ませたあなた』というのを教えろ」「知らないッ...
海野十三 「深夜の市長」
...そこで私は第一章総論の節(第四)において「俳句には必ず季のものを詠みこみます」という断定を下しておいたそれをやはりそのまま保存する必要をみるのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...尠(すくな)くとも諷詠しようとする人の心にはゆとりが出来る...
高浜虚子 「俳句への道」
...九 稿)俳話小話(一)一私が花鳥諷詠という事を言ったのは...
高浜虚子 「俳句への道」
...漢土(かんど)には白雨を詠じたる詩にして人口に膾炙するもの東坡(とうば)が望湖楼酔書を始め唐(とう)韓(かんあく)が夏夜雨(かやのあめ)...
永井荷風 「夕立」
...即ち詩的情熱の素朴純粹なる詠嘆に存するのである...
萩原朔太郎 「氷島」
...又同じ時同じ山を詠んだ歌に 歌舞伎座の菊畑などあるやうに秋山映る湖の底 わが閨に水明りのみ射し入れど全面朱なり男体の山 などがあり...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...多くの古歌に詠ぜられた平安朝の頃の姨捨山といふのは...
堀辰雄 「姨捨記」
...私は毎日のようにその少女を相手に歌を詠んだり...
堀辰雄 「ほととぎす」
...見もせぬに遠き名所を詠み...
正岡子規 「曙覧の歌」
...かつふれて巌(いわお)の角に怒りたるおとなひすごき山の滝つせこの歌は滝の勢(いきおい)を詠みたるものにて...
正岡子規 「曙覧の歌」
...初に「客觀的景色に重きを措きて詠むべし」とあり次に「客觀的にのみ詠むべきものとも思はれず」云々とあるは如何...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...擬古といふことはあるいは蕪村をして古語を用ゐ古代の有様を詠ぜしめたる原因となりしかも知らず...
正岡子規 「俳人蕪村」
...また実事実景に非(あらざ)れば歌に詠みし事なし...
正岡子規 「墨汁一滴」
...古くは「玉藻(たまも)刈(か)るあま乙女(おとめ)ども」と詠(えい)ぜられたその海の玉藻の用途...
柳田国男 「海上の道」
...時どき母から「なかなかよく詠んでありますよ」と見せられるものも...
山本周五郎 「日本婦道記」
...その前の『死か藝術か』あたりから多少づつ變りかけてゐた私の詠歌態度が...
若山牧水 「樹木とその葉」
...最近の著『くろ土』『山櫻の歌』はまさしくこの『朝の歌』直系の詠みぶりであると見ることが出來るのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
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