...神樣が我々にさう云ふ幸福を許してくれないかも知れない...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...許して下さい、来月号か、その次あたりに書かせて下さい、と願ったけれども、それは聞き容(い)れられなかった...
太宰治 「フォスフォレッスセンス」
...あなたにこの身を許しているじゃありませんか...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...許していたゞきませう...
種田山頭火 「行乞記」
...医者も適度の運動を許してくれるようになった頃のことであった...
寺田寅彦 「鴫突き」
...お上(かみ)も許しておかれるはずがありません...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「そうれごらんなさい、何か大変が出来ましたでしょう、いくら罪ある者にしましたところで、それを責めることが、あんまりキツいと、きっと咎(とが)があります、許して上げれば、その徳が、いつかはこっちへ向ってかえりますけれども、あんまりキツいことをなさると、恨みがみんなこちらへかかるものでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...(安兵衛に)桜を荒して済まねえが許してください...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...わたしたちを許して下さい...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...また法要に出るための者も許してやれ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...だが僕には思い煩うことを許してくれたまえ...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...あれより高いのは無(ね)えんだから」「では許してつかわす」「冗談でしょう――」と彼らはおりて来た...
本庄陸男 「石狩川」
...上組の士族の人々は「下組の人許してヨ」といった...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...許してやれませんわ...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...姫君の所へは出入りを許してあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...妻や子どもたちを扱うことを許している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私たちは床(ゆか)の上に行儀よくしかし錆(さび)つかせたまま並べてある道具類を踏むのを許してもらって...
柳宗悦 「思い出す職人」
...その子のキリシタンとなることを決して許してはならない...
和辻哲郎 「鎖国」
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