...そこは口で説くことも筆で描くことも容易に許されぬところだと思います...
上村松園 「簡潔の美」
...何分にも大きな声を出すことを許されぬ場合のこととて...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...未来永劫(えいごう)にわたり幽霊船の船長として憩いの許されぬ“さまよえる和蘭人(フライング・ダッジマン)”でさえ...
田中英光 「さようなら」
...従ってそれに対しては批判が許されぬ...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...然る可き目的がなければ村芝居の興行は許されぬと云う其筋の御意だそうで...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...こうした歌いぶりは許されぬことでもあり恥ずべきことでもある...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...健全なるものだとの口実さえも許されぬ現実主義であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いかに聖賢の世であろうと許されぬ罪...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...存在を許されぬときになっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...百合子が単独の外出を許されぬので往復の道伴れとならなければならぬのであつた...
牧野信一 「女優」
...いよいよ以て許されぬ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...弥一右衛門が殉死を願って許されぬと聞いたときから...
森鴎外 「阿部一族」
...そう多量の仕事を分担することが許されぬが...
柳田国男 「海上の道」
...しかも現実にそれを許されぬ家々もまだ多いのである...
柳田国男 「海上の道」
...それと一括して呼ぶことはおそらく許されぬのであろうが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...鬼子というのは多分歯が生えて産れる子のことであろうが単に殺すことを許されぬ故にこんな方法をのちに代用したものとみても...
柳田国男 「山の人生」
...その向うの美しさを見ることが許されぬ...
横光利一 「欧洲紀行」
...白鳳天平の作家が自ら嬰児の美を生かせたということは直ちには許されぬであろう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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