...華族の令嬢かと思われるような少女と膝を並べて牛込まで乗った記憶があるばかり...
田山花袋 「少女病」
...井戸端の水甕(みずがめ)に冷やしてあるラムネを取りに行って宵闇の板流しに足をすべらし泥溝(どぶ)に片脚を踏込んだという恥曝(はじさら)しの記憶がある...
寺田寅彦 「海水浴」
...涙が止め度もなく流れたというくだりを読んだ記憶がある...
寺田寅彦 「柿の種」
...ある家では牡蠣(かき)を入れたのを食わされて胸が悪くて困った記憶がある...
寺田寅彦 「新年雑俎」
...そういう夢のような幼時の記憶があるが...
寺田寅彦 「ステッキ」
...腹を下すと湯や水を禁ぜられた記憶がある...
中谷宇吉郎 「兎の耳」
...柴又へ行った記憶がある...
林芙美子 「晩菊」
...この人に迎へに来てもらつた記憶がある...
原民喜 「壊滅の序曲」
...うしろ暗いことを十何年もやった記憶があるので...
久生十蘭 「あなたも私も」
...それと同じ意味のことを言った記憶がある...
平林初之輔 「「陰獣」その他」
...ひよろ/\と細い枝ぶりだつたやうな記憶があるが...
正岡容 「下町歳事記」
...夫婦者が研き込んだ銅の銅壺でお燗をしながら小鍋立をしていたりしたのを見た記憶があるが(下略)」もうこれによって私のいわんとするお長屋の何たるかも改めてくだくだと説明には及ぶまい...
正岡容 「我が圓朝研究」
...船宿で『もう何年か前一度穴釣りをした人がありました』と聞いた事があつたやうな記憶がある...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
...三倍も大きな物だったような記憶がある...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...当時のきりのつけ方について面白い記憶がある...
柳田国男 「故郷七十年」
...記憶があるのかないのか...
山本周五郎 「山彦乙女」
...これこそ植物にも感覚と記憶があるという疑いのない証拠なんだ」「ははあ...
蘭郁二郎 「植物人間」
...高山に登らざれば高山の高きを知らずといふ風の言葉を幼い時に聞いた記憶があるが...
若山牧水 「樹木とその葉」
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