...けれども私は暗示に私を託するに当って私自身を恥じねばならぬ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...そこでと」父は開墾を委託する時に矢部と取り交わした契約書を...
有島武郎 「親子」
...しかも自分たちの身の上についてかれこれいうところの人々の手に託する習慣を破ろうとしている...
有島武郎 「宣言一つ」
...男子の一生を託するに足る程に文學といふものの價値なり勢力なりが認められてゐない爲ではなからうか...
石川啄木 「硝子窓」
...一刻の後に押掛ける事太都夫には日置の館に此始末を注進することを託すること躊躇は許さぬ用意にかゝれと叫んだ...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...自分の一生を託するにしては...
薄田泣菫 「独楽園」
...しかれども諸友の懇切なる奨励はついに大胆にも余をしてこの冊子の運命をばわが現今日本の社会に委託するの策を決せしめたり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...われは唯西洋の文芸美術にあらざるもなほ時としてわが情懐(じょうかい)を託するに足るものあるべきを思ひ...
永井荷風 「矢立のちび筆」
...落着いてこの生を託することができるというわけではありませんか...
中里介山 「大菩薩峠」
...幾分か背の重みを梯子(はしご)に託する事ができる...
夏目漱石 「坑夫」
...このような人間に重大な任務を委託するのは...
久生十蘭 「海難記」
...第二にはジネストの奥さんの手紙が表面には法律上と処世上との顧問を自分に託するようであって...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...そうでなくてこれをなんのために自分に託する必要があろうか...
山本周五郎 「落ち梅記」
...――これが自分の生涯を託する家だ...
山本周五郎 「やぶからし」
...ねがわくは陛下臣に託するに...
吉川英治 「三国志」
...それを託するものはいない...
吉川英治 「新書太閤記」
...娘の行く末を託するに足らぬ男と思うていたまでじゃ」「その誤解も...
吉川英治 「親鸞」
...ダルカセヴァに託するために...
和辻哲郎 「鎖国」
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